非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、ビジネス、金融、経済、不動産、保険、音楽、映画、ニュース、自己啓発その他。

信用できない格付機関を信じないこともまた信用できない行為となることもある

99%当たる予想は1%ハズレるということ

なんか気になるタイトルでしょ?
いやあ面白い話がありまして。いつもどおり理論的に分析してみました。


アメリカの格付機関S&Pが日本国債の長期格付けを引き下げたニュースがありましたよね。
そしたら2008年にサブプライムローンで大損した人が、
「格付け会社なんて嫌いだ。絶対に信用しない」
と言い出したんですよ。
破綻したサブプライム商品にAAA(トリプルエー:一番良い格付け)が付いてたにもかかわらず破綻して大損したからなんですね。
要は格付機関がハズレたわけです。
そんな「信用できない」格付機関が日本国債に懸念を示したもんですから、彼はむしろ
「日本国債は安全だ」
なんていう始末。
うーん。理論的に考えると危ないですねえ。
説明しましょう。
まず、格付機関はすべてをハズスわけじゃないということです。
確かにサブプライムの格付けはハズレましたが、当たっている格付けもたくさんあるわけです。
もし格付け会社が30%の確率でハズスとしましょう。
すると、彼が格付け会社を嫌いだからといって常に格付け会社の逆の行動を取ってしまうと、70%の確率でハズシてしまうことになり、またまた損する道をまっしぐらです。
重要なのは一度ハズレたからと言って、100%全部信用できないと結論づけては危険だということです。
たまたま自分が関わっていたことがハズレたら、感情的にはもちろん嫌いになるでしょう。
ボクもサブプライムに巻き込まれましたからよくわかります。
でも、そこでグッと冷静になって分析をしてみてください。
そうするとこんなことがわかってくるはずです。


世の中誰もが間違えることもある。完璧なものなど存在しない。


と。
むしろ多くの人はだいたいは正しくて、たまに間違える、ということが多いはずです。
いつも間違いばかりしていてたまに正解するという人はあまりいません。
人間は考える生き物ですからね。
ですので、数少ないミスを見てその人を信用するかしないかを100%結論づけるのは間違いのもととなります。
もし、誰かを嫌いになって、その人のことをすべて否定してしまうと、もしその人が正しいことを言ったときにも否定することになり、それは逆にこちらが正しくないことになっています。
だから、ボク自身は誰かを嫌いになったり人間を嫌いになったりすることはありません。
嫌いになるのは、その人のいろんな行いの中の間違った部分だけです。
人間は複雑な思考の組み合わせです。誰でも間違ったことも正しいことも言います。
政治でもそうなんですよね。
ボクは選挙には必ず行くようにみんなに呼びかけていますが、いっぽうで、どこの政党も支持も不支持もしていません。
正確に言うと、政党「単位」で支持することはありません。
政党単位で支持してしまうと、その政党の正しい部分も間違っている部分も支持することになります。
逆に政党単位で反対してしまうと、その政党の正しい部分も間違っている部分も反対することになります。
どの政党も正しい部分もあれば間違っている部分もあります。
単純なたとえ話で申し訳ないですが、例えばボクがAという政党に反対してしまうと、A政党が、
「不当な悪事には断固反対します」
と言ったときには、それにも反対してしまうことになりますから。
ですので、政党のような大きな単位ではなく、できるだけ小さな単位に分けて、個々に、これには賛成、これには反対、という姿勢をとっています。
なんとなく伝わりますか?
誰かをまるごと支持したり不支持になってしまうと、結果的につじつまが合わなくなってしまいますよ、という話です。
より正確に判断するためには、人とか政党とか組織という外面的なくくりではなく、個々の意見や考え方一つ一つについて検証したほうがいいですよ、ということです。