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非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、金融、経済、不動産、保険、ビジネス、音楽、映画、ニュース、自己啓発などを語ります。

美しい演奏に酔いしれたピアノトリオコンサート

音楽 つぶやき

ピアノ、ヴァイオリン、チェロの三重奏


6月19日(日)に、菊地智子さん(ピアノ)、門田瑠美さん(ヴァイオリン)、佐藤智孝さん(チェロ)によるピアノトリオコンサートが行われました。
場所は新宿区大久保のスタジオ ヴィルトゥオージです。


今回は、東日本大震災の復興への思いが込められたコンサートとなりました。
特にチェロの佐藤さんは仙台の出身ということで故郷への強い思いが伝わってきました。
まずはコンサートの開始にあたり鎮魂歌として、アメージンググレイスが演奏されました。
みんなで黙祷を捧げた後、コンサートの開始です。
まずは、


ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97 「大公」
第1楽章 Allegro moderato
第2楽章 Scherzo (Allegro)
第3楽章 Andante cantabile ma pero con moto
第4楽章 Allegro moderato-Presto


MCは引き続き佐藤さん。ベートーヴェンの生き様の説明がなされました。
ご存じの通りベートーヴェンは難聴に見舞われます。
一般の人はこれをどう考えるでしょうか?
音楽家が難聴になるというのは致命的だと考えるのではないでしょうか?
ボクは考えました。致命的とはどういう意味か。
命に関わるということです。
実は真の音楽家は耳が聞こえなくても致命的ではありません。なぜなら音楽を聴くことはできませんが音楽を作ることはできるからです。
もちろんハンディキャップにはなりますしハードルも上がるでしょう。
でも、メジャーリーグには片腕の無いピッチャーがいましたし、陸上競技には義足のランナーもいます。
そういったハンディキャップが致命的だとすれば、そもそもそういった競技はできないはずです。
実際にはできています。つまり致命的では無いわけです。
ベートーヴェンも同じでした。
彼の難聴は致命的ではありませんでした。
ボクがベートーヴェンに対して思うことはただ一つ。
大きなハンディキャップを背負いながらも音楽の世界に生きた精神力のすごさ。
もし精神が弱ければ、足を失った人は陸上競技をやめてしまうでしょう。
腕を失った人は野球をやめてしまうでしょう。
でも、ベートーヴェンをはじめとするそういった人たちは、やめなかった。
この内なる闘志と精神力のこそがすばらしいプレー、すばらしい作品を生み出す原動力なんだと思います。
そんなベートーヴェンの「大公」。
イントロからのピアノの優雅さが印象的です。菊地さんの力のこもったピアノ演奏が伝わってきます。
演奏しながら頭、体を大きく動かしていて見ている方がハラハラしました。
そんなピアノを門田さんのヴァイオリンと佐藤さんのチェロが支えます。
第1楽章の4分の4拍子から第2楽章は明るい感じの4分3拍子となり、第3楽章では緩やかな4分の3拍子と大きく変化します。
そして第4楽章では4分の2拍子ながらボクの好きな3連符のリズムが入り込んで複雑な曲を展開します。
ヴァイオリン、チェロの優雅さとピアノの複雑さが対照的なおもしろい楽曲です。
「大公」が終わって、しばしの休憩タイム。
割りとこんじまりした会場にぎっしりと聴衆が入って熱気がありましたが、あっという間の前半という感じでした。
後半は、


メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49
第1楽章 Molto allegro ed agitato
第2楽章 Andante con moto tranquillo
第3楽章 Scherzo (Leggiero e vivace)
第4楽章 Finale (Allegro assai appassionato)


再び佐藤さんのMCから入ります。
メンデルスゾーンというのは裕福な家庭の育ちと言うことで、彼の音楽には迫り来るものがないと評論する人が多いという話ですが、ただ、この曲は、そういった評判を覆すすばらしい作品、とのことです。
前半の「大公」の優雅さと違って、切なく美しいストリングスのメロディーから入るこの曲は第2楽章へ移るとさわやかで美しいメロディーに、第3楽章では軽快に、そして第4楽章では情熱的で重厚に締めくくります。
とても多彩な変化を楽しめる曲です。
ボクは個人的には、ベートーヴェンの方が、ピアノ=主、ストリングス(バイオリンとチェロ)が副という感じなのに対し、メンデルスゾーンの方は、ストリングル=主、ピアノ=副という印象です。
でもメンデルスゾーンの方でも、ピアノは大変忙しい演奏で、ついそちらに耳を傾けてしまいました。
ボクは、このブログにも自作曲を置いているくらい音楽が好きなんですが、だからこそ、ベートーヴェンもメンデルスゾーンも、その経歴については、正直あまり関心はありません。
正確に言えば、彼らの経歴は音楽を純粋に聞く意味においては関係ないと言うことなんですね。
音楽というのは文字通り、「音」を「楽」しむものです。
作曲家の経歴とか、曲が世間でどう評価されているかとかなんて関係ありません。
聴く人ひとりひとりが音をどう楽しむかです。
芸術というのは趣味趣向のものです。好みのものです。
食べ物でも同じですよね。
みんながこの食べ物をおいしいと言ってるから自分もそう思わなきゃいけない、なんて理屈はありません。
人気のある飲食店でも自分はおいしくないと感じれば正直であるべきだし、逆に人気のない店でも自分がおいしいと思えば行けばいい。
好みというのは人によって千差万別ですから、違っている方が当たり前なんです。
人気の行列店にばかり行く必要は無いわけです。
音楽も同じ。
ヒットチャートの上位にあるというのは、あくまでも他人の趣向によるもの。
そんな音楽ばかりを選ぶ必要はまったくないわけで、他人が何を聴くかどうかよりも、自分が何を聴きたいのかが大事であり、他人の好みに左右されてばかりで自分の好みのものを聴かないというのは人生の大損ですよ。
だからボクはベートーヴェンやメンデルスゾーンの世間の評価はどうでもいいです。
自分が聴きたいから聴く。ボクはピアノの音が大好きなのでピアノトリオを聴く。それだけの事です。
そういった純粋にノイズを取り払った自分の耳で聴いた今回のコンサート、ボクにとって大変すばらしいものでした。
菊地智子さん、門田瑠美さん、佐藤智孝さんに感謝です。
コンサート終了数日たった今でも、ボクはこれらの曲を毎日のように聴いているくらいですから。
コンサートの最後には、仙台出身で故郷が東日本大震災で被災した佐藤さんの思いが語られました。
自然と流れる涙には当事者にしかわからない痛みが感じられましたが、同時に将来へ向けての思いも感じられました。
楽器を演奏される方の感受性の強さもあらためて感じました。
最後にアンコール曲、
マスカーニ カヴァレリア ルスティカーナより間奏曲
で締めくくりました。
今回のコンサートの収益金は一部、赤十字社への寄贈予定でしたが、佐藤さんが直接、仙台に持って行くと変更のお知らせをしたところ、会場から大きな拍手が沸き起こりました。
もちろん東日本大震災復興への義援金を集めるという意味でも大きな役割を果たしたコンサートでしたが、それを抜きにしても、純粋に音楽を大好きな演奏家が音楽を大好きな聴衆を大好きな音楽で魅了するという意味で、芸術の力をたくさんの人に教えてくれた役割は大きいと思います。
ヒットチャートによってマスコミやメディアから毎日聴かされる音楽ではなく、自分の好みで自分から聴きに行く音楽、そのすばらしさを再認識しました。
みなさんも、どんどん芸術を楽しんでくださいね。


コンサート後に、菊地さん、門田さんたちと、食事をする機会がありました。
力の入った演奏にとてもお疲れの様子で、
「とにかく早くビールが飲みたーい!」
と”力強く”おっしゃってたのが印象的でした(笑)。
これからもステキな演奏を聴かせてくださいね!
ご活躍をお祈りします。

ピアノトリオコンサート



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