非天マザー by B-CHAN

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既存のユーザーよりもMNPしたユーザーを優遇するとはけしからん、に対するひとつの説明

MNPユーザーを優遇するにもメリットがある


ボクは2012年11月に、それまで使ってきたSoftBankからauにMNPしました。
個人的にはいつも言ってるようにどこの携帯電話会社(キャリア)が好きとか嫌いという感情はまったくありません。


どこかの企業のファンになることは損という考え方


ボクが初めて使った携帯電話はツーカーホンだったので、それ以来のKDDIグループへの返り咲きです。
理由は、

  • MNPしたユーザーには料金の優遇がある。
  • auにはこんなメリットがある。

iPhone4SからiPhone5に機種変更して変わった事シリーズ その2 auに変えるとこんな絶大なメリットが


電波の品質に関しては、正直、SoftBankもauも体感的には一長一短という感じです。
どちらかが劇的に良くて、もう一方が劇的に悪いという事は無くて、SoftBankでもおおむね繋がるし、繋がらないときは繋がらない、auでもおおむね繋がるし、繋がらないときは繋がらない。
特にiPhone5では以前の3Gだけではなく、LTEを使う事も多いので、昔言われていたようにSoftBankの電波は悪い、という悪影響も相対的に少なくなっています。
auの場合はLTEも充実しているんですが、iPhone5では残念ながら2GHzのLTEしか使えないので、せっかくのauのLTEも一部しか使えないんですね。
また、音声通話も、昔は3Gだったのでauが有利かなとも思っていましたが、今ではLINEやSkypeなどのデータ通信を利用した通話が普及しているので、ますます3GよりもLTEのほうが重要になっています。
となると、電波のクオリティではもはやSoftBankもauも体感的には大して差が無いというか、エリアによるというか、電波でキャリアを選ぶというインセンティブは薄らいできています。
なので、さっき書いたMNPの理由の2つには電波品質は入っていないわけです。
となると、MNPのメリットのひとつである料金の優遇が効いてきますね。
昔は携帯電話会社を乗り換えると電話番号やメールアドレスが変わってしまうので、それが乗り換えを阻害していました。
本来ならキャリア選びはキャリアのクオリティの良し悪しで決められるべきなんですが、実際には人質(電話番号やメアド)を捕られているのでうかつに変更できないという良くない状態でした。
でも今ではMNPでも電話番号は引き継げますし、メアドもキャリアメールではなくGmailなどを使う事によって引き継げます。

せっかくのスマートフォンなので、キャリアメールではなくGmailを使いませんか?はるかに便利ですから。


そもそもさっきも書いたLINEやSkypeなどの無料通話サービスを使っているなら、電話番号が変わっても大して問題にならないかもしれません。
となると、例えばiPhoneユーザーなら、2年ごとにSoftBankとauを行ったり来たりするほうがおトクなわけです。
ボクもそれを狙っています。
一般論として、
「これまで長年使ってきた既存ユーザーよりもMNPで移ってきたユーザーを優遇するとはけしからん。」
と言うのがありますね。
あなたが企業経営者になったつもりで考えてみましょう。
携帯電話会社経営には莫大な固定費がかかります。
ユーザー数が多くても少なくても、日本の国土面積は同じなので、全国の通信網を維持する費用がかかるわけです。
例えば、わかりやすくするために小さな数字で書きますが、
毎月の固定費が1万円かかるとします。これはユーザー数が多くても少なくても変わりません。
ユーザー数は100人だとします。
すると、ユーザー1人あたり少なくとも100円を徴収しないと会社は潰れますよね。
しかし、ユーザーが200人に増えれば、1人あたり平均50円を徴収すれば良いことになります。
MNPで獲得したユーザー100人の料金が1人あたり40円だとすると、既存の100人の料金は60円ですよね。
つまり確かにMNPのユーザーのほうが優遇されていますが、それによって既存のユーザーの料金が安くなっても経営が成り立つわけです。
つまり携帯電話キャリアとしては、とにかく優遇してでもユーザーを増やすことによって、既存ユーザーの負担も減らすことができるわけです。
例えば、あなたが毎月、5000円を払っているとしたら、5000円で済んでいるのは、そのキャリアのユーザーが増えているからです。
もしそのキャリアの純増数が増えていなければ、実際には6000円も7000円も払わないと、その会社は成り立っていないことになります。
「携帯電話会社の経営なんて知らないよ、潰れたら他に移ればいいじゃん。」
と思う人もいるでしょう。
これもいつも言っていますが、会社というのは競争相手が減れば減るほど価格は上がります。
つまり、どこかの携帯電話会社が潰れたら、他の会社の料金は上がるので、結局ユーザーの負担は増えます。
総括すると、MNPで激しくユーザー獲得競争をすることによって、携帯電話全体の料金に下げ圧力がかかり、ユーザーの負担は軽くなります。
「固定費」「変動費」「需要」「供給」「競争」「寡占市場」など、こういった話はミクロ経済学の分野に当たるので、詳しく知りたい人は、このブログのカテゴリーの「ファイナンス」や「ビジネス」の過去記事を読んでみてくださいね。
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