非天マザー by B-CHAN

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人間の最大の苦しみは永遠に会えない運命じゃないかな。

永遠に会えない人

 

 

人生とは残酷で、時間に限りがあります。

ボクはここでよく、時間の大切さを語りますが、それは、時間が命と同じ意味だからです。

人生が70年なら、それは70年間と言う時間を意味しますし、今日、ムダに1時間を過ごしたのなら、それは命のうちの1時間を捨てたことになります。つまり、死ぬまでの距離が無意味に縮まったと言うことです。

 

命が限られている以上、人との出会いも限られます。

 

世界で一番愛する人がいる人。

でもそれは、ホントの意味で世界で一番愛する人とは限らないんですよね。

あくまでも、

 

人生の中で出会った人の中で一番愛する人

 

に過ぎないわけです。

もし、命の長さがもっともっと長くて、世界中の全ての人と出会うことができるのなら、他の人を世界で一番愛するのかもしれません。

 

これは愛に限らず言えることです。

 

世界で一番走るのが速いと言われる人が陸上大会に出場して優勝しています。

あれも厳密に言えば、

 

陸上選手として大会に出場した人の中では一番速い

 

だけなんですよね。

もしかしたら、誰にも知られていないだけで、どこかの国の誰かが走ってみたら、その人の方が速いかもしれないわけです。

 

現実問題として時間が有限であることで、制約付きの世界一が存在することになっている状態です。

 

ボクは毎日のように思うんですよね。

 

街の中を歩いていてすれ違うほとんどの人たちは、もう二度と会うことの無い人たちなんだな、と。

 

街を歩くときって、みなさんは、人の顔を見ますか?

見たり見なかったり。

目が合ったり合わなかったり。

知らない人だけど気になる人がいたり。

 

でも、そうやってすれ違う人たちは、おそらくもう二度と会うことはありません。

いや、偶然またすれ違ったとしても、気付きません。

結局、二度と会わないのと同じことです。

 

で、ボクが思うことは、もしかしたら、その、すれ違う人が、自分の人生に大きな影響を与える人だったのかもしれないな、ってことなんですよね。

 

人間の出会いって、すべて偶然じゃ無いですか。

たまたま近所に住んでいた。

たまたま同じ学校に入った。

たまたま同じ会社に入った。

たまたま同じサークルに入った。

たままたお見合いで出会った。

たまたま困っているところを助けた、助けられた。

大切なのは人間の中身であって、出会い方そのものにほとんど意味はありません。

 

そう考えると、すれ違う人だって、たまたますれ違っただけだから、何となく肩が触れあったり、落としたモノを拾ってあげたり、あるいは何の脈絡も無く声を掛けてみても、実はそれが大切な人との出会いになる可能性もあるわけです。

 

 

秒速5センチメートル

 

 

秒速5センチメートルと言うマンガを読みました。

大ヒットした映画、君の名は。でおなじみの新海誠さんの作品です。

映像版や小説版もあるようですが、ボクが読んだのはマンガ版です。

 

多少、ネタばれになりますが、とてもボクの心に引っかかったので書きます。

 

主人公は親の仕事の関係で転校を繰り返していました。

ある東京の小学校にいるときに、女の子が転校してきました。

その子も転校を繰り返していて、親しくなり、いつしか、お互いがとても大切な存在になりました。

 

桜の木の下で、来年もいっしょに見られたらいいね。

 

でも、やがて、女の子が栃木県の学校に転校して離ればなれに。

 

ほとんど会えず、手紙をやり取りする日々。

それでも、久しぶりに会う約束をします。

その日は大雪で、列車が遅れに遅れ、約束の時刻をはるかに過ぎていましたが、それでも女の子は待っていて、会うことができました。

そこで、お互いの気持ちを確かめ合うことができたんです。

 

ところが、さらに主人公は鹿児島県の種子島に転校になり、会うことが難しくなります。

 

主人公の心には、女の子のことがずっと残ります。

 

種子島の高校で自分を好きになってくれて告白されても、子供の頃の大切な人が心に残り続けます。

 

でも、あまりにも遠くに離れ、会うことも無く、やがて連絡もしなくなります。

 

社会人になり東京に戻って、3年間、女性と付き合いますが、それでも、心には、昔の大切な人が残ります。

3年間、大好きでいてくれた女性とも別れることに。

 

10年経っても20年経っても、大切な人。

 

しかし、時の流れは残酷。

 

かつてのその子は今では別の男性と結婚の準備に入っていました。

主人公はもちろん、そのことすら知りません。

ただ、心の中に、思いだけが残ります。

 

ある日、主人公は踏切を渡ります。

実はその踏切は大切な人と小学校のときに出会った踏切。

 

なんと偶然にも、その踏切で、主人公は、大人になった大切な人とすれ違います。

 

結果はどうなったでしょうか。

 

切なすぎる物語、ぜひ読んでください。

 

 

 

 

 

 

ボクは独身です。世の中で言う適齢期なんてとっくに終わっている年齢ですが、婚活もしたことがありません。

もちろん、結婚を嫌っているわけでもなく、かと言って積極的に結婚を目指したわけでもありません。

ただ、心の中で引っかかっている人がいます。

その人とはもう永遠に会えないんですが、それを思うと、この主人公のことがよく理解できるんですよね。

 

よく、男性はいつまでも思い出を残し、女性は過去の人よりも次の人を思う、と言います。

それがホントかどうかは知りませんが、少なくとも、この物語を読む限り、ボクは主人公に近い心境です。

 

それは恋愛に限りません。

人生で出会う人たちの中で、2回以上会うのはほんの一握り。

大半は1度きり。それっきり永遠に会えないんです。

 

ましてや、それがとても大切な人なら。

 

あなたは、大切な人と、大切に時を過ごしていますか?