速度と加速度
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
エボラ出血熱の勢いが増しています。
ボクのような金融系の人間は、このニュースを聞いてピンと来ることがあります。
ボクだけかな?
速度と加速度の違いってわかるでしょうか。
一応、高校程度の数学で習っているはずですが。
例えば、走っている自動車の速度が1分ごとに、
10km/h→20km/h→30km/h→40km/h
と上がっていけば、速度は増加していますが、加速度は一定です。
加速度は毎分10km/h/mですね。
一方、自動車の速度が1分ごとに、
10km/h→20km/h→35km/h→55km/h
と上がっていけば、速度も増加していますし、加速度も増加しています。
加速度が、
10km/h/m→15km/h/m→20km/h/mと増えてます。
つまり、「速さ」だけで無く、「速くなる度合い」も増しているということです。
単利計算と複利計算
ここで思い出すのは預金などの複利計算です。
例えば、年利5%の銀行預金があると仮定してください。
面倒なので税金などは無いものとします。
もし、この預金が単利であれば、100万円を1年間預ければ105万円に増えます。
1年後は105万円
2年後は110万円
3年後は115万円
と、毎年、元本の5%である5万円が増えていくわけです。
しかし、もし、この預金が1年毎の複利であれば結果は異なります。
1年後は105万円
これは同じですが、次は105万円の5%が増加します。
つまり、
2年後は、1,102,500円(1年間で52,500円増えた)
そして3年後は、1,102,500円の5%が増加します。
つまり、
3年後は、1,157,625円(1年間で55,125円増えた)
となります。
単利では一定の金額ずつ増えていきますが、複利では、増え方自体が増えて行くわけです。
エボラ出血熱の拡大速度
ここでエボラ出血熱の拡大の勢いの話になります。
治療法がある病気であれば、いずれ沈静化しますが、エボラ出血熱は現時点では治療法がありません。
となると、患者の数は加速度的に、つまり、複利計算で増えていきます。
例えば仮に、10日で5%増えると仮定します。
1000人の患者がいれば、10日後には1050人に増えるわけです。
50人の増加ですね。
その後、50人ずつ増えて行くのか。次の10日では1100人か。当然、違います。
1050人の5%増えるので、1102.5人。
つまり、52人から53人の増加です。
その次の10日では、1102.5人の5%増えるので、1157.625人。
55人ほど増えています。
同じ10日間なのに、増え方自体が増えて行くわけです。
これが治療法の無い感染病の怖ろしさです。
エボラ出血熱はいずれ数十万人が感染するとも言われていますが、加速度を考えれば、まったく見当違いでは無く、むしろかなり現実味は高いと思われます。
最初に載せた記事によれば、2000人だった感染者数は20日間で3000人に増えたとあります。
たったの20日間で50%(1000人)の増加です。
単純計算すると、次の20日間で3000人が50%(1500人)増加して4500人に。
その次の20日間で50%(2250人)増加して6750人に。
さらに20日毎に、50%ずつ増加して、
10125人
15187.5人
22781.25人
34171.875人
51257.8125人
76886.7188人
115330.078人
今から160日後までには10万人を突破する計算です。
もちろん、こうならないことを願うしかありませんが、治療法が無い以上、確率的には十分ありうることであることを知っておいてください。
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