2つの量
ボクは、たけのこの里よりも、きのこの山が好きです。サクッよりもカリッとしたクッキー部分が好きなんですよね。
今日のおやつはどうしようとコンビニに行くと、この写真のように、きのこの山が2種類も売られています。
- 箱のきのこの山は74グラム入りで214円。
- 袋のきのこの山は40グラム入りで140円。
1グラムあたりで計算すると、
- 箱のきのこの山は2.89円。
- 袋のきのこの山は3.5円。
つまり、箱のきのこの山の方が少しおトクです。
もちろん両者は、材料や味が異なるので単純な比較はできないんですが、今回の話題は経済的な話なので、そこは無視してください。
単純に、1グラムあたりで言えば、箱のきのこの山の方が安いと言うことです。
消費量
さて、貯蓄ができるタイプの買い物上手な人は、どちらを選ぶでしょうか。
もちろん、単価の安い、おトクな箱のきのこおの山でしょうか。
単純に考えれば、それが正解です。
しかし、その買い方をすると、貯蓄ができにくいことになってしまいます。
あくまでもケースバイケースであることを承知の上で言いますが、たいていの場合、1日で1パッケージを食べてしまうことが多いですよね。
例えば、箱のきのこの山を買ってきた場合、それを数日かけて食べることは少ないと思います。たいてい1日で食べ終わります。
また、袋のきのこの山を買ってきた場合も同じで、それを数日かけて食べることは少ないと思います。たいてい1日で食べ終わります。
固定費
そうなると、グラムあたりの単価では箱のきのこの山の方がおトクなのは間違いないんですが、1日での消費量が異なります。
- 箱のきのこの山は1日で1箱。
- 袋のきのこの山は1日で1袋。
と言うことは、1日にきのこの山にかけるコストは、
- 箱のきのこの山は214円。
- 袋のきのこの山は140円。
よって、1日に失われる財産は、箱のきのこの山の方が大きいんです。
変な話ですが、これを毎日続けるとしたら、1日当たりの固定費は、
- 箱のきのこの山は214円。
- 袋のきのこの山は140円。
ランニングコストは、前者がずっと高くなります。
別の話で言うと、例えば、焼肉の食べ放題。
普通に食べれば、500グラムで2000円の店で、食べ放題コースは3000円。
だから、750グラム以上食べれば、元が取れるってことで、食べ放題コースを選んでしまう人。
がんばって、750グラム以上食べて、トクした気分になるわけです。
でも、ここで考えなきゃいけないのは、何グラム食べたかではなく、金額としていくら消費したか。
単価としてトクかどうかとは関係なく、食べ放題コースなら1000円余分にかかるわけです。
こっちの方がおトクだ!と言って、箱のきのこの山を買って、焼肉食べ放題を堪能して帰った人は3214円の出費。
一方、袋のきのこの山を買って500グラムの肉を食べて帰った人は、2140円の出費。
この両者の考え方で生活していけば、どちらがおカネが貯まるかは明らかなんですよね。
目先の単価に目を奪われて消費量のことが頭から抜け落ちるわけです。
もし、箱のきのこの山を買っても、1日に食べる量を40グラムに抑えて、余りは翌日以降に食べられる人。
あるいは、焼肉の食べ放題コースを堪能したら、翌日の食費を1000円下げられる人。
そう言った人なら、節約はできるでしょうけど、そんな人って世の中に、そんなにはいないんですよね。
総額
結局、資産を増やすために大切なのは、いつも言うように、
- 収入を増やす
- 支出を減らす
の2つの方法しかありません。
今回は支出を減らす話をしました。
もし、食事量として足りているのなら、400グラムで2000円の肉よりも200グラムで1500円の肉を買った方が、単価は高いですが、より高級なので味の満足度は高いでしょう。しかも支出額は少なくて済みます。
食事量を適度に抑制できるので、健康面でも有利になり、将来の医療費も減らせるかもしれませんしね。
中長期的なコストコントロールが苦手な人は、このように、1日当たりの消費額の総額でコントロールしてみてください。