非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、金融、経済、不動産、保険、ビジネス、音楽、映画、ニュース、自己啓発などを語ります。

経営者のための節税型の保険と簿外資産

保険とは

 

 

ボクは銀行を辞めた後、数年間、保険業界で働きました。

同じ金融業界でありながら、銀行員は保険のことなんて、ほとんど知らないんだなー、なんて当時思ったものです。

 

さて、昔から、人気の保険があります。

 

それは節税目的の保険です。

 

保険って一般の人が考えるには、家族は亡くなったときに、残された遺族が生活に困らないように掛けておくモノと考えますよね。

実はそれ、正解です。

本来の保険の目的はそれですから。

リスクを回避するのが保険です。

 

 

節税目的の保険

 

 

ところが世の中には、本来の目的とはちょっと(かなり)違う保険があります。

 

ここでちょっと、企業の会計のカンタンな説明をします。

 

ある企業で年に1億円の売上があったとします。

すると、その1億円に法人税がかかるでしょうか。

かかりません。

 

仕入れや人件費などのコストがあるからです。

1億円の商品を仕入れるのに5000万円かかったとします。

人件費が2000万円とします。

他にもコストはありますが、話をカンタンにするために、これだけにします。

すると、売上は1億円で費用は7000万円なので、利益は3000万円。

 

この3000万円に税金がかかるのです。

 

てことは、コストがもっと大きければ、利益は少なくなるので、税金は少なくなりますね。

 

ここまでは、わかるでしょうか。

 

ここで、節税型の保険の登場です。

世の中には色んなタイプの保険があるんですが、この節税型の保険は、掛け金(正しくは保険料と言います)を費用とすることができます。

税務上は損金と表現したりします。

損金算入と言います。

 

この保険を掛ければ、保険料として支払った分は費用扱いなので、当然、会社の利益は減り、税金も減ります。

 

ポイントはここからです。

単に保険を掛けるだけなら、いくら税金が少なくなると言っても、保険料を払ってるわけですから、プラスマイナスで言えばマイナスです。

 

ところが、この保険、実は、保険会社側で積み立てられていく仕組みになっています。

 

企業が自社でおカネを貯めていけば自社の資産が増えていきます。

会計上もそう扱います。

 

しかし、節税型の保険の場合、おカネを積み立てるのは保険会社側です。

つまり、企業は会計上の資産を増やすこと無く、節税しながら、外部(保険会社側)におカネを増やしているわけです。

 

こう言うのを、ボクは簿外資産と呼んでますし、保険関係者も、そう説明するでしょう。

 

節税しながら、会社の帳簿の外に、おカネを貯められますよ!

 

そんなセールストークですかね。

そして、ある程度簿外資産が貯まった所で解約するのです。

解約して保険会社から戻ってきたおカネ(解約返戻金)は、役員の退職金やら何やらに使えば、それまた費用扱いになり、課税されません。

 

つまり、この、節税型の保険を使えば、節税しながらおカネを貯められるわけです。

 

細かいことは省略して、超カンタンに書きましたが、この、節税型の保険、実は大人気です。

 

まあ、当たり前ですが。

 

みすみす税金に持っていかれるのを避けながら、資産形成できるわけですから。

 

もはや、リスクヘッジと言う本来の保険の目的からは逸脱した商品ですね。

投資運用商品と呼ぶべきですかね。

 

問題点は、長期になること。

保険なので加入期間は5年10年15年と長期になります。

そこまで長期になることで、ようやく解約返戻金が満足なレベルに積み立てられるのです。

1年や2年で解約しても損します。

 

保険会社から見れば、顧客を長期間つなぎ止められる、おいしい商品ですね。

 

まあ、商売なので、保険会社と顧客企業、双方にメリットがあるなら、それでも良いと思います。

 

しかし、さっき書いたように長期の商品であることが注意点なんです。

 

だって、5年後10年後の税法がどうなってるかなんて、わからないじゃないですか。

期間が長ければ長いほど、先は読みにくくなるわけです。

 

もし、国税庁が、

 

この商品の損金算入は認めない!

 

と制度変更してしまったら。

保険会社は何の損もしませんが、顧客企業にとっては、メリットが無くなるかもしれません。

 

国家は税金によって成り立っているため、必ず節税できるような、まるで錬金術のような方法をみすみす見逃すはずは無いですからね。

 

なので、中小企業の経営者さん。

加入を止めはしませんが、そう言った将来リスクを頭に入れておきましょうね。