非天マザー by B-CHAN

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大口病院中毒死事件の闇

中毒死事件

 

 

大口病院の容疑者が逮捕され、大筋で容疑を認めているようです。

 

news.tbs.co.jp

 

 

www.news24.jp

 

 

大口病院はボクの今の自宅から徒歩で20分くらい。

事件後に近くに見に行ったこともあります。

 

ボクは、この容疑者を単純な善悪で断じるのはとても難しいと感じています。

 

 

職業と言う運命

 

 

ボクはわりと病院のお世話になることが多く、長期入院の経験もありますし、手術経験も何度もあります。

現場で忙しく走り回っているのが看護師さん。

その姿を何十回、何百回も見てきました。

 

この事件の容疑者も、最初から、患者を手に掛ける目的があったとはとても考えられません。

むしろ、看護師と言う職業を選ぶのは、あくまでもボクの個人的な意見ですが、志のステキな人なんだろうなと思います。

あんなにハードで、しかもミスすると人命が失われかねない、職業として非常にリスキーな存在。

大変な仕事ですよ。

そんな仕事、ボクにはとてもできそうにありません。

なので、看護師さんにはとても尊敬の念をボクは持っています。

 

普通、犯罪には動機があります。

動機というのは、犯罪にメリットがあるのが普通です。

例えば、保険金を手に入れるために殺害する、など。

 

ところが、今回のケースは、犯人(現時点では容疑者)の動機が非常に後ろ向きなんですよね。

 

犯行の動機について、「自分の勤務中に患者が亡くなると、遺族への説明をしなければならず苦痛だった。勤務を交代する看護師との引き継ぎの時間帯に混入させていた」などと話していたことが捜査関係者への取材でわかった。

 

 

メリットを得るためと言うよりも、デメリットを消すための犯行動機です。

 

 

職業の果たす範囲

 

 

ある事件が起こったときに、単に、

 

犯人が悪い!
犯人に問題がある!

 

で片付けてしまうと、同じ環境が発生したときに、また同様の事件が起き、犠牲者が発生します。

 

アクセルとブレーキを踏み間違える事故で、

 

踏み間違える人が悪い!

 

としてしまうと、これからも犠牲者が出続けます。

人間である以上、ミスも過ちも犯します。

なので、アクセルとブレーキを踏み間違えない仕組み作りや、アクセルとブレーキを踏み間違えても事故にならない仕組みを作る方が大切です。

つまり、ボクがいつも言ってる、対症療法よりも根本治療の大切さ、ですね。

 

プロ野球選手で、3割30本30盗塁と言う偉大な記録を作った選手が、口下手だとしましょう。

インタビューに流暢に応えられません。

その選手は悪い選手でしょうか。

もちろん、しゃべりも上手な方が良いでしょう。

しかし、しゃべりが下手でも、本分である野球での活躍が何より大切です。

しゃべり上手で活躍しない選手よりも、口下手でも活躍する選手をファンは賞賛するでしょう。

 

今回の事件も、そこに通ずる気がするんですよね。

 

看護師になりたい。

人の命を救う仕事をしたい。

尊敬される志です。

 

しかし、医療や看護は得意でも、しゃべりも得意とは限らない。

今回の容疑者は、まさにそんな人物だったようです。

ここまでの報道で知る限りは。

 

つまり、せっかくの人の役に立つ得意分野で働きながら、一方で、苦手な仕事もあって、ストレスが過剰にたまっていた。

もはや、精神に異常を来すレベルなんでしょう。

だから、異常な犯行に至った可能性がある。

 

ボクだって、毎日のように患者の死に立ち会い、遺族からの強烈なプレッシャーに晒されて、果たして平気がどうかは自信がありません。

それはもはや、医療や看護とは別の仕事なのかも知れません。

 

誰もが幸せになれるのは、得意な人が得意なことをやる世界。

野球が得意なら野球で活躍する。

医療や看護が得意なら医療や看護で活躍する。

しゃべりが得意ならしゃべりで活躍する。

 

野球が得意で野球選手になったのに、しゃべりが苦手で野球選手を辞めてしまうのは、本人にとってもファンにとっても球界にとっても損失です。

 

もしかしたら、今回の事件も動機を作り出す環境があったのかも知れません。

もし、最初から他の病院で働いていたのなら、こんな不幸なことにはならなかった。

もし、違う職業を選んでいたら、こんな不幸なことにはならなかった。

 

その可能性。

 

そう考えると、単に容疑者の人物像だけで判断するのは、事件の表層だけをすくう、浅はかな議論に感じられて仕方が無いのです。

 

そこで働いていた人たちは、どう言った労働環境だったのか。

もしかしたら、強烈なブラック環境では無かったのか?

 

ブラックな環境によって、ある人は自死を選び、ある人は犯罪を選ぶ。そんな社会です。

 

もちろん、やってしまったことを擁護するつもりは全くありません。

しかし、対症療法では無く根本治療をしないと、何も解決したことにはならないんです。

 

おそらく今後、例によってSNSなどで、容疑者バッシングが盛大に起こるでしょう。
それも当然です。

 

でも、なぜ犯人がそこまでやる必要に迫られたのか、と言う真の闇を見出さないと、ボクは意味が無いと思っています。

 

殺害は目的では無く手段です。

 

ではなぜ、その目的が発生したのか。

 

そのためには、容疑者本人の人物像だけではなく、その当時の労働環境や患者親族対応含め、綿密な調査が必要になります。

 

殺害するために看護師になったのでは無く、看護師になって、そこで働いた結果、そうなった。

 

みなさん、どう思いますか?