非天マザー by B-CHAN

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あなたの知らない不動産ファンド投資のメリット

会社の株を買う

不動産投資

 

 

不動産ファンドって知ってますか?

ボクは銀行業界、保険業界のあとに不動産ファンド業界に行きました。

 

おカネを運用するときの行き先として、

 

  • 預金
  • 株式
  • 外貨

 

などが思いつくと思いますが、不動産投資は、それらと比べるとハードルが高いと思われますし、思われています。

 

銀行の預金金利が0.1%だとすると、そこに1億円預けると、年間に10万円の利息が付きます。

不動産はどうでしょうか。

1億円で収益物件を買うとします。

収益物件とは、賃貸物件、つまり、誰かに貸して家賃収入を得るための物件です。

収益物件の収益性は建物の性質(規模や年式や場所など)によって異なりますが、だいたい表面利回りで10%弱が目安です。

表面利回りと言うのは、単純に発生した家賃収入を投資額で割ったモノです。

年間家賃が900万円の物件を1億円で買ったのなら、表面利回りは9%ですね。

 

問題は、ここからです。

不動産投資には費用がかかります。

例えば、入居者が、

 

  • 天井から水漏れしている
  • エアコンが壊れた
  • ドアの開閉がうまくいかない
  • 給湯器が作動しない

 

などとクレームを言ってきた場合、原則として大家さん側の負担になります。

不動産投資では不動産を所有する期間はそれなりに長くなるので、その間には、そう言うトラブルが少なからず発生します。

その費用を考えておく必要があります。

 

あと、1億円の物件を現金でポンと買う人はほとんどいません。

いくらかは銀行で借り入れを起こします。

すると、当然、金利を払う必要がありますね。

 

年間家賃が900万円だとしても、設備の費用が200万円、銀行に支払う利子が200万円だとすると、実質的な儲けは500万円。

つまり、利回りは5%になりますね。

 

まあそれでも、銀行の預金に預けるよりは儲けは大きいです。

と言っても、500万円の儲けが発生したら、それに対して所得税がかかるので、実際の手取りはもっと減るんですけどね。

 

もちろん、空室ができたら、その分の家賃収入は減りますし、募集をしないと入居者は来ません。

 

そう考えると、不動産投資は、手間がかかりますよね。

 

そこで、そう言うことを自分がやるのでは無く、企業に任せてしまおうと言う考え方があります。

つまり、不動産会社の株を買うことですね。

まあ別に、不動産会社じゃなくても同じなんですが、どこかの企業の株を買うと言うことは、自分が直接、その事業をやる代わりに、会社にやってもらうことを意味します。

自動車会社の株を買うと言うことは、自分が自動車会社を直接経営するのでは無く、それを人任せにすると言うことです。

自分はおカネを出すだけで経営はプロに任せる。

そして、儲けが発生したら、それを分配してもらう。

これは自動車会社でも、不動産会社でも、食品会社でもすべて同じです。

 

不動産投資を自分でやると大変な手間がかかるので、不動産会社の株を買って、事業はその会社にやってもらう。

こう考えるのが自然な流れです。

 

税金

 

考えなきゃならないのは税金。

どこかの会社の株を買います。

その会社は事業をやって利益を出します。

すると法人税がかかってくるんですよねえ。

ざっくり35%くらいだと思ってください。

その法人税をはらって残った部分が株主に配当できるんです。

 

ところがですよ。

株主が配当を受け取ると、20%ほど課税されます。

事業として35%ほど課税された残りを受け取るのに、さらにそこに20%ほど課税。

要するに、株主が会社に投資すると、二重に課税されるんです。

投資としてはなかなかの非効率ですよね。

 

国家としては、税収を増やすためには税率を上げればいいんですが、あまり上げると産業が停滞して、かえって税収が下がったりもします。

バランスが難しいんです。

 

不動産に関しては実は、課税を軽減する制度がいくつもあります。

不動産取引は金額が大きいですし、その業界が停滞すれば、国家の経済に与える影響が大きいですからね。

 

で、そのひとつが不動産ファンドなんです。

不動産ファンドと言ってもいろいろあるんですが、要件を満たせば、課税が実質的に免除される仕組みが用意されています。

 

一般の会社だと、利益が出ても、それをすべて株主に配当する義務はありません。

将来の成長のために投資したり、不景気に備えて、おカネを貯め込んでおいたりする必要もあるからです。

 

しかし、課税が実質的に免除される不動産ファンドでは、利益の90%以上を配当することになっています。

そうすることで、配当に回す金額には課税されないことになっています。

これを損金算入と言うんですが、つまり、90%を配当すれば、35%近い法人税を逃れられることになるんです。

 

これって投資家、株主にとって大きいですよね。

100万円の利益が出ても、35%課税されれば65万円。

20%の配当課税を引けば52万円。

株主の取り分はそれだけです。

しかし、不動産ファンドを利用して、100万円の利益が出れば、配当課税を引いても80万円。

投資の魅力として全然違いますよね。

 

同じ不動産に投資するにしても、不動産会社の株を買うのか、それとも不動産ファンドに投資するのか。

 

株式と同じように上場していて自由に売り買いできるのが、J-REITと呼ばれる不動産ファンド。

ファンドの場合は正確には株主と言わずに投資主と言うんですが、投資主になれば、不動産に投資しつつ、自分は直接経営する必要が無い。しかも二重課税も無いので、実質利回りでは有利。

 

詳しく書くと長くなるので、次の機会に書きますが、株や金に代わる資産運用先を探している人は、不動産ファンドも視野に入れてみてください。