非天マザー by B-CHAN

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東北楽天ゴールデンイーグルス対横浜DeNAベイスターズの日本シリーズ回避を願う

クライマックスシリーズ

 

 

ボクの108個の趣味のひとつが野球観戦ですが、これを書いているタイミングでは、クライマックスシリーズのファイナルステージが行われています。

 

今年のプロ野球のペナントレースでは、

 

パ・リーグ

1位 福岡ソフトバンクホークス

2位 埼玉西武ライオンズ

3位 東北楽天ゴールデンイーグルス

 

セ・リーグ

1位 広島東洋カープ

2位 阪神タイガース

3位 横浜DeNAベイスターズ

 

と言う順位でした。

そして、クライマックスシリーズのファーストステージで、それぞれの2位チームと3位チームた対戦し、両リーグとも3位のチームが勝ちました。

と言うことは、今後の可能性として、3位のチームが1位のチームを破ってしまうことも考えられます。

 

すると、日本シリーズは、

 

3位チーム対3位チーム

 

になるかも知れません。

プロ野球ファンのボクから言わせてもらえば、

 

最悪

 

の日本シリーズです。

 

そもそもなぜ、クライマックスシリーズが行われるのでしょうか。

 

 

経営の問題

 

 

若い人は知らないと思いますが、昔のプロ野球は球団によって経営状態がかなり違っていました。

球団の売り上げって、主に、球場の入場料収入とグッズ販売、そしてテレビやラジオの放映権料があります。

21世紀の初め頃までは読売ジャイアンツと言うチームが桁違いの人気を持っていて、ほぼ全試合がテレビで放映されていたんです。

1試合の放映権料は1億円とも言われていたので、全試合放送するだけで数十億円の売り上げになります。

セ・リーグの他のチームもジャイアンツ戦はテレビ放映されるので放映権料収入がありました。

球団経営のかなり大きな部分を放映権料収入でまかなっていたんですね。

また、テレビで放映されると選手は有名になるので、まあタレントと同じ扱いになります。

人気も出ます。

一方、パ・リーグはテレビで放送されることはあまりありませんでした。

なので、球団経営の売り上げとして放映権料収入はほとんどありません。

当然、テレビに映らないので選手も有名になりにくく、そのためますます人気につながりにくいと言う悪循環がありました。

パ・リーグの各球団は最初から放映権料無しで経営できる体力が必要だったんです。

だから、歴史的に見ても、パ・リーグの球団の親会社には比較的大企業が多かったんですね。

セ・リーグの場合は、毎年のように自動的に放映権料が入って来るので、ある意味、殿様商売でした。

 

パ・リーグはそんな苦しい歴史を経験しており、そんな中、リーグ存続のため、いろんな知恵を絞ったのです。

昔は、1年を2つのシーズンに分けた前期後期制を導入したこともあります。

DH(指名打者)制も工夫のひとつです。

そして21世紀になってから、経営の工夫のひとつとして導入されたのがクライマックスシリーズ(クライマックスシリーズと言う名前になったのは数年後)。

 

クライマックスシリーズを導入すれば、2位のチームも3位のチームも日本シリーズに出られる可能性があるので、リーグ優勝の可能性が消えても消化試合になることがありません。

結果として、シーズンの最後まで観客を呼び、しかもクライマックスシリーズと言う短期決戦にも多くの観客を見込めます。

 

その弊害として、2位のチームや3位のチームも日本シリーズに出られる可能性が発生してしまいました。

 

しかし、クライマックスシリーズが無ければ、もしかしたらパ・リーグは存続していなかった可能性もあり、生き残りのための苦肉の策だったわけです。

経営状態が健全ならクライマックスシリーズなんていらなかったんですね。

 

ちなみに21世紀になって、インターネットが普及し、テレビでのプロ野球の視聴率が低下しました。

その結果、テレビ放映そのものの数が激減し、セ・リーグ各球団を支えていた放映権料収入も激減しました。

そうなると苦しくなるのはセ・リーグ。

なぜなら、いままでは工夫をしなくても自動的に放映権料収入があったのに、それが見込めなくなり、しかも、親会社は比較的小規模なチームが多い。

後年、パ・リーグを追うようにセ・リーグもクライマックスシリーズを導入したのは、経営の苦しさの表れです。

 

経営が苦しくなると、各球団は工夫をするようになります。

セ・リーグの各球団も昔では考えられなかったようなサービスをするようになりました。

今では12球団すべてが、しのぎを削るサービス合戦。

それはファンにとってはプラスになるので、良いことなんですね。

殿様商売よりもずっと。

 

ただし、野球の本質を見失って欲しくないんですよね。

例えば、メジャーリーグを見倣って、球場に観覧車を作ったりボールパークを作ったり。

バーベキューをしながら観戦できる球場もあれば、試合後に選手のマイクパフォーマンスを披露するチームもあります。

しかし、観覧車があるから球場に足を運び、観覧車が無ければ足を運ばないのであれば、それは野球ファンでは無く、観覧車で遊びたい人ですよね。

 

ここに阪神タイガースの話を書きました。

 

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野球が好きで野球を見るファンは野球ファンですが、野球以外の要素で球場に足を運ぶ人が増えているだけなら、それはプロ野球ファン人口の拡大にはつながっていません。

AKB48の始球式が見たいから球場に来た、ならば、プロ野球関係者はむしろ危機感を持たないといけないですよね。

 

ボクは1992年と1993年の日本シリーズが大好きです。

どちらも西武ライオンズとヤクルトスワローズの対戦でした。

多くの人は人気チームかどうかで判断しがちですが、ボクはいつも書いているように、一般大衆の人気度はマスコミにマインドコントロールされた結果なので、そんなのは気にしません。

大切なのは中身の善し悪しです。

それを自分で見て自分の頭で考えて判断するのが大切です。

この1992年と1993年の日本シリーズは、ホントに野球の醍醐味が良く出ていました。

監督同士の頭脳戦、戦術、選手の個々の能力、コンディション、その他いろんな要素が絡み合い、とにかく手に汗握る対戦だったことを覚えています。

 

観覧車でもバーベキューでも選手のカラオケ大会でも無く、ホントに野球のプレーそのものが面白かったんです。

 

一番大切なのは、選手が切磋琢磨して技術を磨き、アマチュアではできないプロならではの高度なプレーを見せつけることだと思うんですよね。

それは野球に限らないことですが。

それがプロ。

 

小手先の観客動員策を導入しても先が見えています。

いくらクライマックスシリーズを行っても、その試合そのものの中身のレベルが高くなければ意味は無いんです。

 

だからボクはペナントレースで3位の実力のチームが日本シリーズを戦うことに反対なんです。

イーグルスファンもベイスターズファンもいると思いますが、両チームともペナントレースで1位を獲って日本シリーズに出場することを願っています。

なので、今年のクライマックスシリーズファイナルステージは、ホークスとカープを応援しますよ。

 

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