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楽しい写真!チルトシフトはカメラのレンズからの距離を意識すると上手にできる……キレイな写真を撮るための知識シリーズ

ピント(フォーカス)の基礎

 

みなさん、こんにちは!

B-CHANです。

 

前回、AfterFocusというアプリの紹介をしました。

 

他のアプリと根本的に違う!iPhone、Androidで撮った写真を一眼カメラのようにキレイに加工するアプリ - 非天マザー by B-CHAN

劇的変化!iPhoneで撮ったお地蔵さんをAfterFocusで加工 - 非天マザー by B-CHAN

 

今回は、そもそも論というか、カメラのピントに関する基本的な知識です。

 

ここにも書いたんですが、カメラのピントというのはレンズからの距離によって決まります。

 

写真をもうちょっとキレイに撮りたい人のための超初心者向けカメラ入門 その1 シャッターとピント - 非天マザー by B-CHAN

 

レンズに近いモノにピントを合わせれば、レンズから遠いモノはボケます。

逆に、レンズから遠いモノにピントを合わせれば、レンズに近いモノはボケます。

この基本をしっかり覚えておいてください。

 

そして、ピントが合う幅の事を「被写界深度(ひしゃかいしんど)」と言います。

被写界深度が深いと、手前のモノにもピントが合いますし奥のモノにもピントが合います。

被写界深度が浅いと、手前のモノにピントを合わせると奥のモノがボケるという風に、ピントの合う範囲が狭くなります。

被写界深度の深さはカメラのセンサーの大きさやレンズの種類や設定によって決まります。

 

スマートフォンというのは、非常に小さなカメラセンサーとレンズが使われていて、被写界深度は深いです。

基本的にはカメラセンサーは小さくなるほど被写界深度は深くなる、つまり手前にも奥にもピントが合いやすくなります。

逆に高級一眼カメラは大きなセンサーが使われているので、被写界深度が浅くなります。

人物の写真を撮るときなどには、人物にピントが合って背景がボケるので、非常に印象的な写真になります。

 

被写界深度が深い例(手前の物体にも背景にもピントが合っている)

被写界深度が深い例

 

被写界深度が浅い例(背景がボケるので手前の物体が際立つ)

被写界深度が浅い例

 

こんなふうに、ピントはレンズからの距離によって決まります。

 

チルトシフトを上手に行うコツ

 

スマートフォンのアプリにはチルトシフトを実現できるモノがあります。

 

有名なモノをいくつか。

 

TiltShift Generator - ミニチュア風トイカメラ

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  • Art & Mobile
  • 写真/ビデオ
  • ¥100

 

TiltShift

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  • Michael Krause
  • 写真/ビデオ
  • ¥200

 

Snapseed

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  • Nik Software, Inc.
  • 写真/ビデオ
  • 無料

 

チルトシフト効果を掛けると写真がこうなります。

 

元の写真

チルトシフト前

 

チルトシフト加工後の写真

チルトシフト後

 

カラーを調整して、ピントをピンポイントにするんです。

 

このチルトシフトを使っている人は良く見かけます。

この時に思い出してほしいのが、最初に書いたように、ピントはレンズからの距離で決まるってことです。

上の自動車の写真であれば、手前の自動車にピントが合い、奥の自動車がボケています。

アプリでのチルトシフト調整画面は次のとおりです。

前後ピント

 

いっぽう、チルトシフトアプリには円形にピントを掛けられるモノがほとんどです。

次の画面のとおりです。

円形ピント

 

この場合、円の中心にピントが合い、中心から外れるほどボケて行きます。

なので、画面の中心のクルマにピントが合い、右のクルマはボケていますね。

チルトシフト円形

 

中央のクルマも右のクルマも、カメラのレンズからの距離はほとんど同じなのに、中央のクルマはピントが合い、右のクルマはボケているので、カメラの性質から言えば不自然です。

上のような写真の場合、円形ではなく平行線タイプのフィルタを使ったほうが良いという話です。

 

では、次の写真を見てください。

まずは元の写真です。

お地蔵さんオリジナル

 

2体のお地蔵さんが左右に並んでいます。

なので2体ともカメラのレンズからは同じ距離です。

もし向かって右のお地蔵さんを目立たせようと次のように円形フィルタで右のお地蔵さんにピントを合わせると、こうなります。

お地蔵さん円形フィルタ

右のお地蔵さん

 

はい、とても不自然です。

カメラの性質を無視しているのでこうなります。

こういう構図の場合は、右のお地蔵さんだけ、とか、左のお地蔵さんだけにピントを合わせるのは避けたほうが良いでしょう。

それより、2体のお地蔵さんが手前にあり、他のお地蔵さんが奥にあるので、それらで差を付けるほうがカメラ的には自然です。

というわけで平行線のフィルタを使って、手前の2体にピントを合わせてみます。

お地蔵さん平行線フィルタ

手前のお地蔵さん

 

はい、いかがですか?

奥のお地蔵さんはボケて手前のお地蔵さんが目立つようになりました。

このほうが自然な写真です。

そして、それをさらに色合いなどを調整すると次のような感じ。

お地蔵さん色加工

 

以上のように、チルトシフトを使うときには、物体の配置など、写真の構図によって使い分けないと、おかしなことになってしまうんです。

 

と言っても、昨日の記事でも書いたように、チルトシフトアプリは、円形か平行線のフィルタなので、厳密に物体にピントを合わせることは難しいです。

物体には色んな形状がありますからね。

昨日紹介したAfterFocusというアプリを使えば、物体の形を認識してくれるので、さらに厳密にピント合わせができるようになります。

 

AfterFocus

AfterFocus

  • MotionOne.co.Ltd
  • 写真/ビデオ
  • ¥100

 

前回の記事にも載せましたが、AfterFocusを使うと、こんな感じ。

お地蔵さん……加工後

 

それでもなお、限度があります。

ホントに自然なピントを得るには、やはりセンサーの大きな一眼カメラを使うことです。

スマートフォンやコンパクトデジカメを使っている以上、絶対に不可能です。

これは技術の問題では無く自然界の物理法則です。

センサーの大きな一眼カメラを買えば、ピントの面だけで無く、画質の面でも、素人が見ても明らかにわかるほど高画質な写真を撮ることができます。

 

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