英語学習のための辞書
まず、そもそも論ですが、日本人が英語の辞書を使うとき、大きく分けて、英和辞典、和英辞典、英英辞典の3つが候補になります。
- 英和辞典…英語から日本語を調べる辞典
- 和英辞典…日本語から英語を調べる辞典
- 英英辞典…英語の意味を別の英語で表す辞典
英語学習者はほぼ間違い無く英和・和英辞典を使うと思います。
昔は分厚い紙の辞書を使っていましたが、今ではiPhone用の辞書アプリがたくさん出ています。
大辞典、中辞典など、いくつかクラス分けがありますが、有名なモノでは、
https://itunes.apple.com/jp/app/jiniasu-ying-he-he-ying-ci/id621359290?mt=8&uo=4&at=10lpb9https://itunes.apple.com/jp/app/orekkusu-ying-he-he-ying-ci/id557845150?mt=8&uo=4&at=10lpb9
https://itunes.apple.com/jp/app/ridazu-ying-he-ci-dian-3ban/id717068073?mt=8&uo=4&at=10lpb9
それぞれに得意分野や使い勝手に差があり、どれが良いかは目的や好みによります。
ボクは上記ではウィズダム英和・和英辞典2を主に使っています。
英語上達には英英辞典が必須
英和辞典や和英辞典はあくまでも日本語と英語とを変換するためのモノですが、それだけでは英語は上達しません。
頭の中で英語をいったん日本語に変換していては、スムーズに英語を読んだり話したりできません。
英語を英語のままで解釈する必要があります。
その為には英語学習環境から日本語を排除するのが良いんですが、そのための選択肢として英英辞典が登場します。
なぜなら、意味のわからない英単語を英語のままで調べることができるからです。
また、コロケーションを知るのにぴったりです。
コロケーションというのは語句と語句とのつながりのことです。
例えば日本語なら、"薬"を"飲む"とは言っても、"薬"を"食べる"とは言わないですよね。
こういった用法は、英和・和英辞典だけではなかなか身に付きません。
代表的な3つの英英辞典
ボクも英英辞典については詳しくなかったんですが、必要性を感じて調べてみました。
現在、3つの有名な英英辞典が存在します。
そして、それぞれに特徴があります。
- オックスフォード現代英英辞典 Oxford Advanced Learner's Dictionary(OALD)
- ロングマン現代英英辞典 Longman Dictionary of Contemporary English(LDOCE)
- コウビルド英英辞典 Collins Cobuild English Dictionary (COBUILD)
他にもマクミランやケンブリッジなどもありますが、ここではこの3つを紹介しておきます。
3つとも特徴がありますが、例えば、"book"という単語を調べてみると、
- OALD……a set of printed pages that are fastened inside a cover so that you can turn them and read them(開いて読めるようにカバーに綴じられた印刷された紙の束)
- LDOCE……a set of printed pages that are held together in a cover so that you can read them(読めるようにカバーに束ねられた印刷された紙のまとまり)
- COBUILD…… A book is a number of pieces of paper, usually with words printed on them, which are fastened together and fixed inside a cover of stronger paper or cardboard. Books contain information, stories, or poetry, for example.(本というのは紙の束である。一般的には文字が印字されており、ひとつに束ねられ、強い紙や板に綴じられている。本には情報や物語や詩などが書かれている。)
こんな感じです。
これを読んでもらえばわかるように、COBUILDだけは文として完結しています。
明確に言えるのは、OALDとLDOCEが言葉の定義を知るためのものであり、COBUILDは言葉の用法を知るためのものです。
もともと英英辞典は言葉の定義を知るためのものだったところへ、COBUILDが衝撃的に登場したらしいです。
COBUILDはコーパス(コンピュータに集積された膨大な言語データベース)に基づいて選ばれた文が採用されていて、まさに生きた英語を知る事ができるのが特徴です。
最近はロングマンもそれに倣いつつあるという話です。
しかし膨大なコーパスの中から抜き出したために前後の文脈の不明な文も多いという批判もあるそうです。
どれかひとつを選ぶときには、OALDやLDOCEといった定義タイプ、もしくは完結文のCOBUILDのいずれか、ということになりそうです。
ボクも正直、悩みましたが、完結文という点でCOBUILDを選びました。
英語の初級・中級者はOALDやLDOCEのほうが向いているそうですが、ここは掛けですね。
物書堂のコウビルド英英辞典
ボクが選んだのはiPhoneの辞書アプリで評判の物書堂のコウビルド英英辞典。
画面中の単語をタップすれば、その単語のページに簡単に飛べます。
例えば、"book"のページにある"fastened"という単語がわからなければ、それをタップすれば"fasten"のページに飛びます。
そして画面を左から右へスワイプすれば前のページに戻れます。
また、単語を長押しすればメニューが出てきます。
iPhoneに同じ物書堂のウィズダム英和・和英辞典シリーズが入っていれば、連携して開くことができます。
コウビルド英英辞典に戻ってくるのも画面の上部をタップするだけです。
学習法としては、コウビルド英英辞典で文の用法や意味をひたすら読みます。単語をタップして行き先の無い旅を楽しむように、どんどん読み進めます。どうしてもわからない単語が出てきたときは、ウィズダム英和・和英辞典で調べるという感じですね。
同じ物書堂の2つの辞書なので操作性も同じで使いやすいです。
コウビルド英英和辞典というのもあり、こちらは英語での説明文に日本語の説明が付いていますが、ボクはオススメしません。
さっきも書いたように、すぐに日本語を読めてしまうと日本語にいったん変換するクセが抜けませんし、英英和辞典は英英辞典と比べて用例が半分ほどしか収録されていないからです。
コウビルド英英辞典とウィズダム英和・和英辞典を連携させるほうがずっと上達の近道だと思います。
ちょっと駆け足で説明しましたが、英語学習のための英英辞典を探している人はご参考に。
https://itunes.apple.com/jp/app/okkusufodo-xian-dai-ying-ying/id721512858?mt=8&uo=4&at=10lpb9関連記事