非天マザー by B-CHAN

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アプリの美しさと利便性とAppleの古さ

美しさのApple製品

スマートフォンというジャンルの製品は昔からあったんですが、普及の火付け役となったのはiPhone。
iPhoneというのはご存じApple社の製品であり、Appleと言えば、デザインの美しさで語られる事の多い会社です。
実際、iPhoneのユーザーインターフェース(だけではなく本体のデザインや箱などのパッケージ含め)は当初から非常に美しいものでした。
遅れて普及したAndroid機は、今でこそAppleに追いつこうと競争してクオリティが上がっていますが、当初は本当にデザイン的には野暮ったいモノでした。
Appleのデザイン、特にiPhoneのデザインが美しいのはアプリにも共通しています。
それはApple社がアプリ開発者に対して、非常に高いレベルのガイドラインを設定して、それに従うことを要求するからです。
そのことはアプリ開発者にとっては大変ですが、おかげでユーザーは心地よい体験をする事ができるわけです。
自由度の高いAndroidでは自由度と引き替えに、こういう弊害も生まれたりします。

新しいINFOBARを見て、AndroidとiPhoneの明快な違いを確信


美しさと利便性のジレンマ

さて、とりあえずApple製品の美しさの話をしましたが、ボク個人としては、そこにデメリットもあると考えています。
次の画面はiPhoneの公式Twitterアプリです。
Twitter


Apple製品の画面の特徴として、実際に存在する素材を再現していると言うことです。
ボタンはちゃんと立体感がありますし、画面の上の方の「フォロワー」という文字などは、よく見ると影があり、少し彫り込まれたようになっています。
このあたりは最新のWindows8の平面的な画面とは対照的ですね。
Windows8


ここでもう一度iPhoneのTwitterの画面を見てください。
右側にボタンが並んでいます。
このボタンの大きさや間隔も美しくレイアウトされています。
もし、このボタンを押すとすると、指先を画面の右端に持ってきて、そこをタップするわけです。
つまり、指先を右端に持ってきてタップすると言うことは、間違い無くボタンを押す意思があると言うことです。
右端のボタン


にもかかわらず、ボタンの上下にスキマがあり、そのスキマの幅がボタンの高さと同じくらいあるので、少しタップ位置がずれると、スキマの部分をタップしてしまいます。
すると画面は切り替わってしまうので、戻る必要があります。
ボタンの間


1回や2回のタップなら問題無いんですが、何十回もタップしていると、その押し間違いがけっこう面倒です。
では、次のようにすればどうでしょうか。
大きなボタン


いやあ、見た目はひどいですねえ。
でも、これなら、スキマを押してしまう、つまり、画面が切り替わってしまって、わざわざ戻ってこなきゃならないという面倒はほぼ100%防ぐことができます。
もちろん元のボタンのデザインをそのまま大きくしたので、デザイン的には良く無いですが、大きなボタンでも美しいデザインはできると思います。
Windows8なんかはまさにそれですし、iPhoneでも最近は、Clearというアプリのように大きなボタンで美しいユーザーインターフェースを持つモノもたくさん登場しています。
Clear


Appleの古さ

というか、Appleのユーザーインターフェースは実際のモノを再現することで美しさを表現している(電子書籍アプリであるiBooksなんかは紙の書籍のようにページをめくることができる)わけですが、そろそろそれって古くないですか?
例えば、昔は電話機と言えば、丸いダイヤルを回して電話番号を入力しましたが、今、そんな電話機を使ったことも無いという人はかなり多いと思います。
そんな時代にスマートフォンの画面に丸いダイヤルを再現しても仕方が無いですよね。
音楽を聞くのだって、昔のレコード盤をiPhoneの画面に再現してもたいした意味はありません。
書籍にしても、いずれは紙の書籍を読んだことが無いという世代がやってくると思います。
なのにわざわざスマートフォンの画面に紙の質感を再現する意味ってあるんでしょうか。
いくらスマートフォンの画面で紙の質感を再現してもそれは見た目だけの事ですから、紙の質感が好きな人は紙の書籍を読むでしょう。
なので、スマートフォンではそんなのに固執するのはやめて、より柔軟な発想で、より便利に使えるようにするのが正当な方向性だと思うんですよね。
もちろんApple製品の特徴はデザインだけでは無く操作性にもあります。
実際、毎日のようにWindowsとMacを使っていると、Macの操作の便利さ、楽さは強く実感できますし、AndroidとiPhoneを使っていると、iPhoneの操作性のすごさは実感できます。
なので、そういう操作性の良さをより向上させる意味でも、足を引っ張っていると思われるリアリティは思い切って捨て去るタイミングが必要だと思っています。
いかがですか?みなさん。