講談社から電子版登場
昨年、死後50年が経過し、その作品の著作権が切れた吉川英治。
ボクも中学生の頃に初めて「三国志」を読破し、その後も何度も読んでいます。
最近もゴマブックス版を読んだのは記憶に新しいところ。
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iPhoneで吉川英治の三国志を読破しました
ゴマブックス版は出版されるのが非常に早かったんですが、誤字がわりと多いのが気になりました。
電子書籍なので、その後のアップデートで修正されている可能性がありますが、多少、安かろう悪かろうという印象が否めません。
また地図が付いていないので、三国志初心者にはちょっとイメージしにくい作品かもしれません。
吉川英治の三国志と言えば、講談社が紙の書籍版をずっと売って来ました。
その講談社が、なんとすばらしいことに、Kindleで、全巻を1冊にまとめたモノを発売しています。
紙の文庫版だと全8巻だったので、持ち運びは無理で、1冊ずつ読む必要がありました。
Kindleは電子書籍なので8冊あったとしても持ち運びには困らないんですが、よく考えれば電子書籍をわざわざ8冊に分ける意味はないので、そこに目をつけた講談社に拍手です。
価格も電子化されて一気に安くなりました。
万人にオススメできます。
Kindleの電子書籍はAmazonの会員であればiPhone、iPad、Androidで読める
意外と知らない人が多いんですが、Kindleの電子書籍を読むには専用の電子書籍端末は不要です。
iPhone、iPad、Androidに専用の無料アプリを入れれば読めます。
ボクもいつもiPhoneで読んでいます。
スマートフォンで読めるということは外出時に他に端末を持っていく必要が無く、電車でもつり革片手に簡単に読めます。
みなさんも経験してみてください。
詳しくはこちら。
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kimi to boku / B-CHAN を出版しました。iPhone、iPad、Android、Kindleで読めます。
もちろんKindleの専用端末にもすばらしいモノがあるので、読書専用端末として持つのも良いでしょう。
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電子書籍タブレットならKindle Paperwhite 3Gがダントツに良い7つの理由
新潮社からも吉川三国志
さっき、吉川三国志と言えば講談社、と書きましたが、著作権が切れたことによって、なんとライバルの新潮社からも登場しました。
しかも紙の文庫版です。
現時点では全10巻のうち第8巻まで出ていて、7月末に第9巻、8月末に最終第10巻が出る予定です。
物語地図などの付録、大活字、書下ろしイラストなど、講談社版との差別化を図っているようです。
三国志という物語自体は多くの作家がいろんな小説を書いています。
ボクもずいぶんたくさん読みました。
その中でも吉川英治版は日本語のお手本とも言えるすばらしい文体で、言葉の美しさと描写の克明さの両方で圧倒されます。
日本人ならぜひ読んでほしい作品です。
現代の中国という国しか知らない人にとっては違和感があるかもしれませんが、三国志は紀元200年頃の話です。
同じ中国大陸ですが、現代の中国とは場所がたまたま同じというだけで、まったく別の国家です。
人々の性質も全く別で、そこに登場する人物たちは良かれ悪しかれ魅力的です。
中国という表面的な判断ではなく、壮大な日本文学としてオススメしておきます。
以上、ひさしぶりに6月末に横浜中華街の関帝廟(三国志の主人公の一人である関羽雲長を祀る廟)に行ってきて興奮気味のB-CHANでした。