値上げは300円
先日、携帯電話の2年縛りの解消についての批判記事を書きました。
その後、ソフトバンクがまず先頭を切って新プランを発表しました。
続けてauも。
簡単に言えば、2年縛りが無いプランは従来より月額が300円上がるというモノです。
今までのおさらいをしますね。
従来のプランでは、2年以内に解約すればいつでも違約金9500円を取られます。
で25ヶ月目(2年経過したあとの1ヶ月間)に限り、その間に解約すれば違約金は取られないわけです。
しかし26ヶ月に入ってしまうと、また新契約が始まったとみなされて、解約したら違約金を取られます。
つまり、違約金無しで解約するチャンスは2年に1回の1ヶ月間しか無いわけです。
これが新プランでは、2年経過すれば、いつ解約しても違約金は掛かりません。
また同時に、ソフトバンクは(ドコモも)、違約金無しの期間を25ヶ月目と26ヶ月目の2ヶ月間に延長しています。
つまり、違約金無しで解約するチャンスは2年に1回の2ヶ月間に伸びました。
これを踏まえて考えましょう。
まず、新プランは月額が300円上がります。
つまり2年間契約すれば7200円余分に取られます。
で、25ヶ月目と26ヶ月目は今書いたように、もともと違約金は掛かりません。
だから新プランの価値が出てくるのは、27ヶ月目以降の解約です。
ただしその間も月に300円余分に取られるわけです。
例えば27ヶ月目に解約するなら、月額で8100円余分に支払っていることになります。
その代わり9500円の違約金は無くなるので、トータルで1400円おトクです。
28ヶ月目の解約なら、さらに300円余分に払っていることになるので、トータルで1100円おトクになるだけです。
29ヶ月目の解約なら800円のおトク。
30ヶ月目の解約なら500円のおトク。
31ヶ月目の解約なら200円のおトク。
32ヶ月目の解約なら100円の損!
33ヶ月目の解約なら400円の損!
34ヶ月目の解約なら700円の損!
と、遅くなればなるほど、むしろ損失が拡大します。
つまり、2年縛りを解消する新プランは、
25ヶ月目から31ヶ月目の間に解約すれば、ちょっとだけ(最大でも1400円だけ)おトクになり、それ以降なら、むしろ損になるというプランです。
まとめ
- 従来は25ヶ月目のみ違約金無し。
- 今後は25ヶ月目と26ヶ月目の2ヶ月間は違約金無し。
- ただし新プランでは月額が上がる代わりに25ヶ月目から31ヶ月目までは違約金無し。
これらを総合すると、新プランなんかに入らずに、従来のプランのまま、25ヶ月目か26ヶ月目に解約するのが一番おトク、ということです。
つまり、エラそうな新プラン登場ですが、ユーザーにとっては、旧来のプランの方が経済的におトクになるんです。
そこんところ、気をつけてくださいね。
これが携帯電話大手のやり方ですから。
総務省の指導なんて、こんなもんですよ、しょせんはお役人ですから。
ドコモもたいてい横並びなので、同じような話になることが予想されます。
ね、ガッカリでしょ。