無制限
Googleフォトの容量無制限がついに終了するようです。
クラウドストレージのサービスに関しては、多くの提供会社が、無制限プランや格安プランから撤退してきました。
まあ、そりゃそうです。
料金が無料だったり安すぎたりすれば、運営コストを賄えませんから。
Googleに関しては、Googleフォトは数あるGoogleサービスのひとつなので、Googleフォト自体で利益が出なくても広告事業で儲かるため、他社よりも優位にありました。
そのGoogleでさえ無制限プランをやめるんですから、たぶん世界中に無制限プランを提供できる会社はもう存在しないでしょう。
携帯電話の通信サービスでも無制限タイプの業者は立ちゆかなくなるコトが多いですからね。
サービス内容に見合った料金が結局は安定した事業につながると言うコトでしょうか。
Evernoteの特殊な料金
さて、世の中にいくつかある有名なクラウドストレージの中で、Evernoteは特殊です。
大多数のストレージサービスは、ストレージの容量で料金が決まります。
例えば、最も有名なクラウドストレージのひとつであるDropbox。
2TBプランだと月額1,200円。
つまり、毎月1,200円を払い続ける限り、2TBのドライブを使えるわけです。
他の数多くのストレージサービスも同様の方式です。
ところが、Evernoteは違います。
毎月アップロードできる容量で料金が決まります。
例えば、Evernoteプレミアムだと、月額600円で1ヶ月に10GBをアップロードできます。
これだけ見ると価格が高いように感じますが、問題はその先です。
今月、600円払って10GBのファイルをアップロードして、その後、無料プランに切り替えても、その10GBはそのまま残るんです。
つまり、Evernote社は、未来永劫、その10GBのファイルを無料で維持していく必要があるんです。
ボクは10年ほど前からEvernoteを使っていますが、ほぼ毎月、無料プランです。
無料プランでも月に60MBをアップロードできるので、10年間毎月アップロードしたと言うコトは、7.2GBをボクは無料で使い続けていると言うコトになります。
たまに、60MBで足りなくなった月だけ有料で600円払うコトもありました。
なので、実際にはもっとたくさんのファイルをEvernoteに維持しているんですが、基本的に毎月、無料プランです。
これって、使用期間が長期になればなるほど、Evernote社の負荷が大きくなりますよね。
会計的な表現をすれば、
- 一般のストレージ→バランスシート(BS)に対して課金
- Evernote→損益計算書(PL)に対して課金
つまり、一般のストレージは資産が存在する限りは課金なのに対し、Evernoteは使用が発生した時だけ課金。
もちろん、Evernoteの中の人は、それを見越してビジネスモデルを作ったんでしょうけど、最近、制限が厳しくなっているんですよね。
スマホのアプリでも、多くは、最初の購入時は有料でも、その後のアップデートは無料であるコトが多いですよね。
あれって、アップデートを重ねるほど、運営側の負担が重くなるわけです。
下手したら倒産ですね。
そんなコトになったら、結局、ユーザーにとっても不利益です。
なので、Evernoteはそろそろ、使用時課金では無く、他社と同様の資産課税方式にした方が良い気がするんですが。
長年、使っているので、そんなコトを心配するのです。