不便なキャッシュレス
ここ最近は、キャッシュレス決済の知名度が上がり始めていますが、ボクが携帯電話での決済を使い始めたのが2006年。
今から13年も前です。
携帯電話をかざすだけで買い物ができるので、この上なく便利でした。
ところが、いま盛り上がっているキャッシュレス決済は、
QRコード決済
です。
これが実に不便。
今まで、キャッシュレス決済を使ったコトが無い人たちが、PayPayやらLINE PayなどのQRコード決済を使って、何となく面倒くささを感じて、
ああ、キャッシュレス決済って面倒だな
と思ってしまっているかも知れません。
いやいや、ホントはキャッシュレス決済は便利なんです。QRコード決済は、数あるキャッシュレス決済の中で不便な方式なんです。
ボクは日常生活での買い物のほとんどは、Apple Pay、つまり、FeliCaによるコンタクトレス(非接触)決済です。
これがもう、便利なコト、便利なコト。
現金なんてほとんど使いません。財布の中も空っぽです。
- QRコード決済の場合
スマホの決済アプリを起動する。
↓
コード画面を表示する。
↓
店員さんに、キャッシュレス決済である旨、サービス名を伝える。
↓
店員さんにスマホ画面を見せて読み取ってもらう。
ね、面倒でしょう。
- コンタクトレス決済の場合
店員さんに「Apple Payで。」と伝える。
↓
レジ端末にスマホをタッチ。
ね、ラクでしょ。アプリ起動も画面表示も不要です。
もし、このまま、QRコード決済が普及してしまえば、多くの人は、便利なコンタクトレス決済を知らずに定着してしまうのです。
その結果、多くの店舗では、QRコード決済は使えるけど、コンタクトレス決済は使えない、そうなったら最悪です。
ずーっと、不便なモノを使い続けなければならないからです。
不便なモノが普及する歴史
歴史をひもとけば、一番良いモノが普及するとは限りません。
例えば、衣服で言えば、ユニクロやしまむらが大きなシェアを占めていますが、その理由は価格です。
スマホの世界でもAndroidが大きなシェアを占めていますが、たくさん売れるのは価格が安いマシンです。
昔、ビデオテープの規格で、VHSとベータの争いが起きましたが、高画質なベータでは無く、VHSが普及しました。
世の中に普及する最大の鍵は、モノの良し悪しよりも価格が優先されます。
QRコードも、FeliCaなどのコンタクトレス決済と比べて、導入コストが非常に安いのです。
安いから、店舗側は導入しやすい。
FeliCa端末は導入コストが高い。
だから、あっと言う間にQRコード端末が普及しました。
それと引換えに、コンタクトレスの利便性は遠ざかりました。
ちなみに、世界を見ると、
- 北欧を初めとする欧米はコンタクトレス決済
- 中国を初めとするアジア圏はQRコード決済
が普及しています。
欧米のコンタクトレス決済は、日本のFeliCaとは違うNFC決済です。FeliCaほど性能は良くない代わりに価格が安いんですよね。
安くて導入しやすくて便利。
最高じゃないですか。
日本のFeliCaは駅の改札で高速処理するために非常に高性能、でも高価格になり、それが足を引っ張りました。
なので、駅の改札とは別の安価なFeliCa規格があっても良いと思います。
そうやって安くて便利なキャッシュレス端末の普及を目指すのです。
繰り返しますが、QRコード決済が普及したのは、あくまでも安いからであって、それと引換えに利便性が犠牲になっています。
アジアの経済圏は確かに人口は多いですが、それに飲まれて不便なQRコードが定着してしまうよりも、欧米と互換性があって便利なコンタクトレス決済が普及するコトをボクは望みます。
そうして、やがてQRコード決済を駆逐して、アジアも含めて世界中がコンタクトレス決済に。
そうすれば、スマホさえあれば、世界中どこでも買い物ができるようになります。
もはや、円からドル、ユーロへ交換すると言うムダな作業も消えます。
と言うわけで、QRコード決済が滅びますように、でした。