非天マザー by B-CHAN

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資本主義と競争と技術の進展

共産主義

 

 

今の地球では、共産主義の国は少なくて、多くが資本主義で市場が動いています。

共産主義では、結果の平等に主軸が置かれます。

要は、カネ持ちの人や貧乏な人が登場せず、みんな平等に富が分配される。

それが共産主義の理想型です。

実際には、共産主義の理想型を実現するのはハードルが高く、多くの国で失敗しています。

ボクは、共産主義が全面的に100%悪いとは思いません。

資本主義の結果、重罪を犯したわけでも無い人が餓死する現実を目の当たりにすれば、誰もが食べていける共産主義も、その点においては良い仕組みだと思います。

 

問題は、その実現性の難しさ。

がんばって働いた人もサボった人も同じ給料。

こうなるとがんばる人が減ってしまいます。

 

あなたはどう考えるでしょうか。

会社員として働いていて、平社員と言う地位と役員という地位。

平社員は仕事もカンタンで責任も軽い。

役員は仕事はハードで責任も重い。

で、どちらも同じ収入。

もちろん人によるかも知れませんが、かなり多くの人が平社員を選ぶのでは無いでしょうか。

 

高い成果を出しても、成果を出さない人と収入は同じ。

これでは技術革新も遅れます。

効率化も進みません。

ムダだらけになります。

ムダなコストで社会が動けば、当然、破綻しますよね。

 

そんなわけで、ある一面では良い面もある共産主義は、運用が非常に難しく、結果として、崩壊しました。

 

 

資本主義

 

 

そんなわけで、今の日本も、一応、資本主義国家です。

一応と書いたのは、一部の人たちが特権的かつ不合理な形で富の分配を受けているからです。

まあそれは、今回は置いておきましょう。

 

資本主義の源泉は競争です。

共産主義では、さっき書いたように競争原理が阻害されるので、結果として巨大な非効率が発生しました。

資本主義では、なるべく低い価格で仕入れたモノやサービスを、なるべく高い価格で売るコトで、利益が生まれます。

そうしないと、従業員の給料も払えませんし、企業も生き残れません。

必然的に、効率が求められます。

また、創意工夫も生まれます。

競争の世界なので、創意工夫をしないと生き残れません。

より、消費者の支持を得たモノが生き残り、そうでは無いモノが淘汰されます。

技術は進化し、価値は高まります。

これが、共産主義では実現しにくい資本主義の特徴ですね。

 

 

技術の進化

 

 

どんな主義も完璧ではありません。

資本主義にも問題はあると思います。

ボクは、資本主義のジレンマのひとつが技術競争だと思うんですよね。

 

各社は技術競争をします。それが技術の進化を促します。そのコト自体は良いですよね。

 

ボクは、ふと思ってしまうんですよ。

各社の技術や人材を持ち寄れば、もっと革新的な技術の進化が見られるのでは無いかと。

 

例えば、自動車のトヨタとホンダは別々の会社です。

トヨタの研究開発の極秘内容はホンダの人たちは知りません。

ホンダの研究開発の極秘内容はトヨタの人たちは知りません。

その結果、トヨタはホンダに負けないように研究開発します。

ホンダはトヨタに負けないように研究開発します。

この競争が技術の進化なんですが、あくまでもひとつの企業内での限界の技術です。

もし、トヨタの人材と知的財産と技術、そしてホンダの人材と知的財産と技術が融合されれば、もっと技術は前に進むのでは無いかと。

さらにわかりやすく言います。

3人で知恵を出し合うチームAと3人で知恵を出し合うチームBがあって、それぞれが競争した場合、3人のアイデアが2つ出ます。

でも、最初から6人で知恵を出し合えば、3人で出した2つのアイデアを超えるモノがひとつ出てくるのでは無いかと。

 

あくまでも可能性と確率の話です。

ブレーンストーミングで好きな意見を出し合う場合、5人で行う場合と10人で行う場合とでは、後者の方が豊富なアイデアが出ると思うんですよね。

 

2人なら無理だけど、3人なら実現できる、三人寄れば文殊の知恵です。

 

資本主義社会では、各社が隔離された状態で極秘に研究開発して情報は分断されています。

それが、競争を生む代わりに、アイデアの活力を阻害している気がするんですよね。

 

中国やインドは、今では世界でトップクラスのハイテク国家ですが、その要因のひとつが、単純に人口の多さだと思うんですよね。

人口が1億人強の日本と、人口が10億人強の中国やインド。

単純に確率から言っても、人数が多い方が、優れたアイデアや知恵が出やすいと思いませんか?

中国やインドは、アメリカや日本などの先進国と比べると、まだまだ運営管理体制では遅れているかもしれませんが、技術力では、もはや先進国を越えつつあります。

 

だからと言って、各企業が知的財産を持ち寄りましょうと言うつもりはありませんが、トヨタなどの自動車メーカーは、多くが複数企業の連合体ですよね。

分断された競争よりも、連合した方が有利に働く。

ITの世界でも、オープンソースと言う概念が珍しくありません。

Androidと言うOSはオープンソースで、誰もがアイデアを反映できるため、世界中に開発車がいるのと同じ状態です。

AppleのiOSはAppleの社内の人材だけで作られます。

必然的にアイデアの源泉に差が付くと思うんです。

 

共産主義は崩壊し、資本主義の世界になりましたが、グローバルな巨大企業が次々と吸収合併を繰り返して知的財産を取り込んでいるのも、たぶんそう言うメリットがあるからだと思います。

自社だけの財産では限界がある。

アイデアの分配で技術の進化を促す。

知的財産の世界では、もしかしたら資本主義的共産主義に向かっているのかなと。

 

でも、これは単なるボクの感じ方です。

ITの世界は日進月歩で変化しているので、さらにその先にまったく別の世界が待っているのかも知れません。

 

2007年以前に亡くなった人は、世界がスマートフォンに支配されるなんて知らなかったんですよね。

人間の寿命は限られていますが、ボクは自分の死後にどんな技術が普及するのか、それを知るコトができないのが、今から悔しいです。