非天マザー by B-CHAN

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フリーズしないパソコンを作るのが難しい理由

パソコンは汎用品なので何が起こるか想定しにくい

 

みなさん、こんにちは!

B-CHANです。

 

世の中の家電製品の中でパソコンは唯一と言って良い汎用品です。

汎用というのは多目的という意味です。

例えば、テレビはテレビ放送を見るという目的、洗濯機は洗濯という目的に限られます。

テレビで洗濯はできず、洗濯機でテレビ放送を見ることもできません。

テレビや洗濯機、電子レンジなど、目的のある品を汎用品に対して専用品と言います。

専用品の場合、使用方法は限られるので、ユーザーの使用方法を想定するのも比較的簡単なんですよね。

例えばテレビの場合、メーカーはテレビ放送をきちんと見られるかどうかの動作テストをすれば良いのです。

テレビを使って洗濯がきちんとできるかどうかの動作テストをやる必要はありません。

 

でもパソコンは違います。

ユーザーによって使い方が異なり、しかも複数の使い方を組み合わせることができるからです。

あるユーザーはネットを見ながら音楽を聞き、別のユーザーは動画編集をしながらメールを書くかもしれません。

組み合わせを考えればパソコンの使用方法は無限大です。

なので、パソコンを作るメーカーは専用品を作るメーカーと比べて、はるかにリスクの想定が難しいのです。

もちろん動作チェックは繰り返し行いますが、それでもユーザーの使い方の組み合わせは無限大なので、必ず想定外の使い方が起こります。

なので現時点では安全だと言われていても、世界中のどこかで誰かが新しい使い方を発見し、それによって、新しいリスクが見つかったりします。

WindowsにしてもMacのOS Xにしても、毎月のように修正アップデートが発表されますが、これは別にMicrosoftやAppleが悪いとも言い切れず、1社だけで無限大とも言える使用方法を想定してあらゆる不具合を事前に発見するのは難しいことを意味しています。

 

Windowsの場合

 

Windowsは、2001年にWindowsXPが発売されるまでは、Windows95やWindows98などのWindows9x系と、WindowsNT系という、主に2系統のWindowsが存在していました。

主に一般家庭用のWindows9x系、企業用のWindowsNT系。

同じWindowsと言っても中身はかなり違っていて、NT系が堅牢なシステムを使っていたのに対して9x系は貧弱なシステムを使っていました。

NT系は24時間365日の継続稼働に耐えられるのに対して、9x系は使い続けると動作が重くなるなど、内部のメモリ管理などに問題があり、しばらく使うとパソコンごとフリーズ(固まって動かなくなる)して再起動を余儀なくさせられていました。

ボクはそれがイヤなので、一般の人がWindows98やWindowsMeなどのWindows9x系を使うのを横目にWindows2000というNT系を使っていました。

2001年に登場したWindowsXPはそれらの2系統が統合され、内部的にはWindowsNTの堅牢なOSとなりました。

つまり一般家庭用のWindowsがついに堅牢なシステムになった記念すべきWindowsになったのです。

XPがその後も長きにわたって使い続けられているのは、そういう理由があるのかもしれません。

 

Macの場合

 

Macもバージョンが上がっていきましたが、バージョン9まではフリーズなどに見舞われやすい貧弱なシステムでした。

しかし2001年に登場したOS X(オーエステン)で内部も外部もガラリと変わりました。

外部は今のMacに通じるデザイン。

そして内部は世界中のサーバーコンピュータで使われているUNIXというOSをベースにしたモノへと刷新されました。

これによってやはり24時間365日稼働に耐えられるシステムに変わりました。

今のMacの人気は、Mac専用アプリだけではなく、UNIXのプログラムも動かせる点にもありそうです。

WindowsもMacも2001年から、それまでとはガラリと異なる堅牢なシステムに変わったのです。

 

パソコンの改善を進めるために

 

とは言え、最初に書いたように、パソコンは汎用品。

その使い方、そして使い方の組み合わせは無限大です。

昔ほどでは無いにしても、やはりWindowsでもMacでも突然のフリーズに見舞われることがあります。

例えば、テレビや洗濯機が突然フリーズしたら、それは製品そのものの不具合として、修理や交換の対応となります。

でもパソコンでのフリーズは不具合ではなく、むしろまったく起こらない可能性のほうが低いのです。

もし、まったくフリーズしないパソコンを作れと言われれば、それを実現できるメーカーは、この世に存在しないでしょう。

しかし、それを限りなくゼロに近づけることはできます。

そのために大切なのは、どんな状況でフリーズしたのかという「情報」です。

さっき書いたように、1社であらゆるテストを行うのは不可能です。

どんなメーカーでも多くのユーザーからのフィードバックを待っています。

それらのフィードバックを改善に役立てるわけです。

いわば、ユーザーというのは、顧客であると同時に、より良い製品が生み出されるためのテスターでもあるわけです。

1万人のメーカーの社員でできるテストには限度がありますが、100万人のユーザーが行うテストなら、はるかに多い情報が得られます。

より良い製品が登場して欲しいので、ボクもメーカーにはなるべくフィードバックを送るようにしています。

特にパソコンの場合、簡単にフィードバックを匿名で送れる仕組みが用意されているんですから。

 

今日、珍しくMacのフリーズに見舞われたので、ふと、こんな記事を書いてみました。 

画像は、そのときのMac(Mavericksが動くMacBook Air2012モデルが突然終了した画面を撮影したモノ)。

Macのフリーズ