東横フラワー緑道
ネット社会では、誰かが仕事でミスをすると、非難が集中して炎上するコトがあります。
しかし、仕事と言うのは、見るとやるのとでは大違いで、カンタンそうに見えて、実際にやってみたら意外と難しいコトがよくあります。
誰かを非難する際に、自分だったら上手くやれるのかどうかを考える必要があります。
ボクが最近、ふと思ったのが、東横フラワー緑道の高島山トンネルの開閉です。
東横フラワー緑道とは、東急東横線の東白楽駅から横浜駅の間に作られた歩道で、昔はここを東横線の列車が走っていたんですが、線路が地下化されたので、跡地を歩道に転用したモノです。
この途中に、高島山トンネルがあります。
長さは170メートル。
朝の6時から夜の21時30分まで通行可能。
それ以外の時間はフェンスを閉じて閉鎖され通行できません。
これ、何となく見ていると、カンタンそうですが、考えれば考えるほど、難しいオペレーションだと思ってしまいました。
トンネルの両側を閉鎖する作業
このトンネルは毎日、21時30分に閉鎖されます。
トンネルの両端にあるフェンスに鍵を掛けるコトで閉鎖します。
毎日の作業ですが、人件費を抑えるため、作業員が1人でやっているらしいです。
ここでは、説明しやすくするために、片方の出入口をA、反対側をBと名付けるコトにします。
作業員は最初にAにいるとします。
21時30分になれば、Aのフェンスを閉鎖します。
ここからBに向かいます。
その距離は170メートル。そこそこの距離ですね。
この時点では、Bのフェンスは閉鎖されていないため、BからAに向かって歩いてくる人がいます。
作業員はどうすれば良いでしょうか。
歩行者を無視してBまで行けば、歩行者はAで立ち往生します。出られません。
なので、Bに向かう途中でBからAに向かう歩行者がいれば、作業員は再びAに戻って、歩行者が来るのを待って、Aから出してあげる必要があります。
その間、Bは開いたまま。
つまり、引き続き、Bから次の人が入ってくるわけです。
Bが開いている限り、作業員は、Bにたどり着けないコトになります。
すると、ひとつの方法としては、Aのフェンスを閉めたら、Bまで猛ダッシュ。
途中で、BからAに向かう歩行者とすれ違うかも知れませんが無視。
一刻も早く、170メートルを走ってBに到達し、Bを閉めて進入できないようにして、再び、Aまで猛ダッシュ。
合計340メートルを猛ダッシュです。
それでも、Aにたどり着いている人を待たせるかも知れません。
中には、クレームを言う人もいるかもしれません。
340メートルの猛ダッシュもかなりキツそうです。
検証する前は、単に、トンネルの両端のフェンスを閉めるだけでしょ、と思っていました。
カンタンなお仕事かと。
でも、実務的に現場でそれを1人でやるには、なかなかハードルが高いコトがわかりました。
まさに、聞くのとやるのとでは大違い、な仕事かと。
そんなコトをふと考えたので、こうやって書き綴るとともに、ボク自身の反省も含めて、安易な決めつけはやめようと考えた次第です。
自分がその立場だったら?
そう考えるのが大切ですね。