世の中は変化する
先日、既得権のコトを書きました。
既得権とは言い換えれば現状維持のコト。
変化すると困る人たちは既得権にしがみつきます。
しかし、世の中は変化するのです。
伝統の矛盾
いまの世の中に当たり前のように存在するすべてのモノは、歴史の途中で登場しました。
年末大晦日に家で紅白歌合戦を見て過ごすのが普通の団らんの姿と思い込んでいる人もいそうですが、紅白歌合戦だって、ほんの数十年前に登場したのです。
それまで数千年、数万年の人間の歴史において紅白歌合戦なんてありませんでした。
学校を出て会社に入って結婚して家を買って、なんて言う生活も、ほんの数十年前に登場したパターンであり、長い人間の歴史から見れば最近突然出て来たイレギュラーです。
国家の存在だって、例えば歴史が長い日本にしても、ほんの3千年ほど前に登場したのであって、それまでの長い人類の歴史から見れば、ごく最近の出来事です。
もともとは無かったのです。
伝統と言う言葉があり、伝統を守りたい人もいるでしょうけど、いま存在する多くの伝統と呼ばれるモノは途中から登場したのであり、そしてそれらは、それまでの伝統を崩したのです。
つまり、伝統を守るコト自体がある種の矛盾なんですよね。
例えば、500年続く祭り。
500年続く伝統の祭りは歴史の途中から500年前に登場したのであって、それまでの数千年、数万年間には存在しませんでした。
とてつもなく長く続いた、「祭りが無い」と言う伝統をぶっ壊して、ほんの500年前に祭りが登場したのです。
ホントに伝統を守るのなら、500年の伝統を守って、数万年も続いたモノをぶっ壊すのは矛盾ですよね。
新しいモノを毛嫌いする人も多いですが、それも矛盾が多いです。
電子マネーはキライで、あのお札の古き良き感触が好きなんだ、と言う人。
そのお札だってもともとは無くて、数十年前に「新しく」登場したんです。
電子書籍より昔ながらの紙の本が好きと言っても、紙の本が登場したのもせいぜい数百年前であって、それまでの数千年間は木や竹や石などに書いていたわけです。
伝統を守りたいなら紙の本と言う新しいモノでは無く木や竹や石の書物を利用しないと変ですよね。
なので、もちろんボクは、新しいモノを否定しません。
人類の進化、成長とは、以前と変化するコトです。
その結果、過ちに気付き、反省し、より良い世の中を作るコトができるのです。
既得権より新陳代謝。
停滞より成長。
昨日より成長した今日の自分。
かつて奴隷制度をおかしいと思わなかった世界が変化して、いまの世界があります。
世の中が良くなる=世の中が変化すると言うコトです。