学歴フィルター
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
今日も勉強しましょう。
その前に前回のおさらい。
あまりにも間違っている人が多い。この際、命題、逆、裏、対偶の正しい知識を身に付けよう。 - 非天マザー by B-CHAN
「pならばq」
が正しくても、
「qならばp」
が正しいとは限らない。
なのに、「pならばq」が正しいと「qならばp」も正しいと思い込んでしまう人がめちゃくちゃ多い、という話でした。
今回はそれの応用。学歴の話。
企業って、特に大企業になるほど、学生の新卒採用の際に学歴で選ぶ傾向があるんですよ。
ボクはかつて財閥系の巨大銀行にいました。今で言うメガバンクですね。
そこでリクルート(採用)チームにいたんですが、完全に学歴志向でした。
私大チーム、阪大チーム、東大チーム、京大チームなどがあって、自分の学歴のチームに所属し、大学の後輩と接触するという活動です。
高学歴の学生が優秀だから高学歴の学生を採用しよう、という発想ですね。
まず最初に学歴というフィルターをかけて、その中から選ぶというわけです。
はっきり言います。この方式だと、企業は損をしています。
優秀な学生を逃す可能性があります。
理由は簡単。
同じ大学でも学生のレベルはバラバラです。ピンからキリまで。
次の図を見てください。
上の図は偏差値の高い大学の学生分布です。
同じ大学内でも優秀なAさんもいれば優秀でないBさんもいます。同じ大学だからと言って学生全員が同じレベルでは無いのです。
次の図を見てください。
上の図は偏差値の低い大学の学生分布です。
大学内には優秀なCさんもいれば優秀でないDさんもいます。
同じ大学だからと言ってすべての学生が同じレベルでは無いのです。
学歴と学生の分布
では、これらの大学を並べてみましょう。それが次の図。
これでわかることは何でしょうか。
そうです。偏差値の高い大学にいるBさんよりも、偏差値の低い大学にいるCさんの方が優秀だということです。
確かに全体の分布で見れば、偏差値の高い大学のほうが分布も高い位置にあります。
しかし学生のレベルはバラバラです。
なので、偏差値の高い大学の中で下位にいるBさんよりも、偏差値の低い大学の上位にいるCさんの方が優秀、なんて事が起こり得ます。
でも、さっき書いたように、先に学歴でフィルターをかけてしまう企業はどうでしょうか。
まず偏差値の低い大学を外してしまい、偏差値の高い大学だけを相手にします。
その結果、CさんやDさんは対象から外れ、AさんやBさんが対象になります。
そのため、実際にはBさんより優秀なCさんが対象から外れ、Cさんより非優秀なBさんが対象になります。
つまり企業は、Cさんを獲得するチャンスを無条件で逃すと同時に、Bさんを選考するリスクを負うわけです。
学歴でフィルターをかけると企業は損をする理由はここです。
もちろん企業の言い分もわかるんですよ。
「優秀な学生を効率よく採りたい。」
でも、このやり方だと効率は上がるかもしれませんが優秀な人を無条件で逃すことになります。
人を雇えばある程度長期に関わることになります。
目先の効率性が長期的な不合理につながっていいんでしょうか。
人は外面より中身
ホントに優秀な人を採用するなら、学歴などの外観的なフィルターで人を判断するのはやめたほうがいいです。
人間に大切なのは中身ですから。
ボクもこのブログで何度も言ってきましたよね。
人間は中身ですよ。
だから人事採用システムも、きちんと中身で判断できるような優秀なモノが求められます。
そうです。優秀な人を判断するには、判断する側に優秀さが求められるんです。
そうすれば、単なる手抜きの外観フィルターでBさんの相手をするのではなく、優秀なCさんに関わることができます。
結果として企業側にもメリットがありますよね。
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