忙しいキミ。
忙しいボク。
こう書くと、キミとボクは特別な関係であるかのようだね。
でも、実際は違う。
いや、違うと書くと、それも違うかな。
仲の良い友達。
出会って数年。
ホントに仲が良いんだよね。
仲が良いから、あちこちに遊びに行った。
でも、考えてみたら、二人だけで遊んだことってあまり無いね。
いつも他の友達と一緒。
そう。
キミはボクにとって、仲の良い友達の一人。
そしてボクはキミにとって、仲の良い友達の一人。
だからね。
だから、切ないんだ。
こんなにも仲が良いのに。
いや、こんなにも仲が良いから、キミは気づかないんだね。
ボクにとってキミが特別であることを。
仲が良いって切ないね。
もしキミがボクの気持ちに気づいたら。
もしキミがボクの想いを知ったら。
その反動はとても大きいかも知れない。
仲が良くなければ、失うモノも小さいのに。
仲が良いって切ないね。
近頃の二人は忙しい。
忙しいから、なかなかうまく会えない。
会えないから、ますます切ない。
キミは切なさを感じているだろうか。
それとも忙しくてボクのことは気にも留めていないだろうか。
キミに会いたい。
キミに会いたい。
そして、やっとキミがやって来た。
「忙しくてなかなか会えなくてごめんね。やっと会えたね。」
キミのそのセリフでボクは飛び上がるほど喜んだ。
キミもボクに会いたがっていたんだね。
キミにとってボクは特別な存在だったんだね。
いままでの苦しくて切ない日々。
それももう終わり。
今日からキミと手をつないで歩こう。
キミを笑顔にするために生きていこう。
今までの切なさよ、ありがとう。
切なさが強かった分、喜びも大きいよ。
そばでキミが笑っているよ。
キミから見て、幸せなボクはどんな表情をしているだろう。
……ピ、ピ、ピ、ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
ここで目が覚めた……