病気
ボクは、直接的では無いですが、別の原因が元で鬱病になったコトがあります。
鬱病は気持ちの問題と思われがちですが、きちんとした病気なので、正しい対処が必要です。
ケガをして出血しても、放っておいたら治るよ、と言う人がいますが、それは見た目の問題であって、もちろん運良く治るコトもありますが、目に見えない細菌が傷口から入り込んで死に至るコトもあります。
だから、消毒、止血などの正しい対処が必要です。
それと同じコトです。
人はみんな異なる
以前、SNSで、
「混んだ電車で降りるときに『降ります』と一言、声を出せばいいのになぜ出さないんだろう」
と言っている人がいました。
知識が無い一般の人なら、そう思うのも無理はありません。
しかし、それは単なる無知です。
あなたは100メートルを10秒未満で走れるでしょうか。
ウサイン・ボルトが、
「なぜ100メートルを10秒未満で走れないの?」
と言ったら、そりゃそうだよ、と答えるでしょ。
それと同じコトなんです。
人間はおおまかな構造はみんな同じですが、分子レベルでの構造はみんなコトなります。
手の長い人。太い人。頭の大きな人。筋力が強い人。左脳の思考レベルの高い人。感受性の強い人。
それらは気持ちの問題では解決できません。
いくらがんばっても、ボクの肉体では100メートルを10秒未満で走れませんし、混雑の中で壁で大声が出せるかどうかも、意思の問題とは別に能力の問題があるのです。
鬱病も気持ちの問題では無く、体の、脳の構造の問題です。
その人の脳の構造に対し、合わない環境が重なると、鬱病になります。
これは、一般人が100メートルを10秒以内で走れないのと同じなので、同じ環境のままでは治りません。
ボクが何万回、100メートルに挑戦してもクリアできないのです。
ボクにはボクにふさわしい環境があるわけです。
鬱病患者に対して、周りの人が抱きがちな気持ちとして、
「鬱病なのに、なぜ外で遊び回っているんだ?」
と言うのが有名ですね。
実はこれ、何の問題も無いどころか、むしろ適切なんです。
鬱病だから、部屋に引きこもる、と言うのは偏見でしかありません。
鬱病で休業したのなら、少なくとも法的には仕事に関わる義務はありません。
なので、環境を激変させて、鬱病の原因となったコトを完全に忘れるような時間の過ごし方が大切なのです。
サラリーマンなら、同僚が鬱病で休むコトもあるでしょう。
その際、できるだけ触れてはいけませんし、きちんと部屋でおとなしくしているかと言う監視のようなコトもしてはいけません。
休業時に会社が何らかの口出しをするのは、そもそも労働基準法にも違反します。
ブラック企業が問題となり、世の中は改善されたとは言え、まだまだブラックな環境はあります。
鬱病に対する上記のような偏見も、ブラックの一種です。
鬱病は病気。
だから、きちんとした治療が必要。
また、鬱病が病気である以上、誰でも患う可能性があります。
その時のためにも、正しい知識で、対処できるようにしましょう。
もちろん、部屋でこもってはいけない、と言う意味ではありません。
対処の仕方は人それぞれ。
きちんと処方に従って対処しましょう。