相対評価
世の中には、相対評価と絶対評価をごちゃまぜにする人が多いので、ボクは昔から、気を付けましょうね、と言っています。
相対評価とは、他との比較であって、それ自体の良し悪しとは別の問題です。
例えば、都道府県魅力度ランキング。
これは絶対評価では無く相対評価です。
つまり、このランキングでトップであるとか最下位であると言うコトと、その都道府県の良し悪しとは関係ありません。
相対評価の落とし穴
以前にも同じようなコトを書いたんですが、ここにも書いておきましょう。
例えば、ある学校で、学力が優秀な生徒を集めたクラスがあるとしましょう。
Aクラスと呼びます。
一方、学力が低い生徒を集めたクラスがあるとして、それをBクラスと呼びます。
どちらのクラスにも50人の生徒がいます。
数学のテストをしました。
100点満点です。
Aクラスでの最高点の生徒は100点。
最低点の生徒は95点でした。
つまり、95点の生徒は、Aクラスで50位だったわけです。
50人のクラスで50位。
では、その生徒は学力が低いのでしょうか。
いいえ。
100点満点中95点です。かなり優秀です。
みんなが優秀なんです。
その中で比較して50位だったわけです。
ちなみに、Bクラスで同じテストをやったところ、1位の生徒が60点でした。
このように、相対評価と言うのは、それ自体が優秀であっても、周りとの比較で相対的に再開になるコトがあります。
つまり、順位をもって質の判定はできないわけです。
都道府県魅力度ランキングはまさにその事例です。
全国の47都道府県にはそれぞれ魅力があって、ステキな観光地や名物がたくさんあります。
全国の多くの箇所を訪問したボクから見れば、どの都道府県も魅力度は高いのです。
Aクラスですね。
その優秀な中で1位と47位が存在するだけです。
Bクラスなら気にする必要があると思いますが、すべての都道府県はAクラスです。
相対評価である以上、必ず1位と47位が発生します。
47位だから魅力が無いのでは無く、魅力があっても、必ずどこかの都道府県が47位になるだけのコトです。