夫婦同姓
現在の日本では結婚すると夫婦同姓が義務付けられています。
これを別姓にするかどうかの議論が盛んですが、まあたぶん、いずれ将来、選択的別姓になるのでしょう。
歴史は変化の積み重ねなので。
選択的なら、同姓にしたい夫婦と別姓にしたい夫婦のどちらの要望も満たせますし。
それはさておき、夫婦が同姓になると言う制度でボクが思うコトがあります。
それは、姓の種類が猛烈な勢いで減少している、と言うコトです。
姓の組み合わせ
同姓になると言うコトは、2種類の姓のうち、どちらかが消滅すると言うコトです。
例えば、話をカンタンにするために、次の10種類の姓があるとしましょう。
- A
- B
- C
- D
- E
- F
- G
- H
- I
- J
そして、この2人ずつが結婚して、1種類ずつ消えます。
A + B → Aが残る
C + D → Cが残る
E + F → Eが残る
G + H → Gが残る
I + J → Iが残る
残ったのは、
- A
- C
- E
- G
- I
の5種類。
次の世代では、この5種類の掛け合わせなので、どれか2つは消えます。
それぞれの夫婦に子供が2人できたら、
- A
- A
- C
- C
- E
- E
- G
- G
- I
- I
この10人になります。
どの組み合わせで結婚しても、この5種類より増えるコトはありません。
上記の例なら、2人のAは兄弟なので、A同士での結婚はありません。
Aの結婚相手は、C、C、E、E、G、G、I、Iのいずれかです。
つまり、また必ずどれかは消滅するわけです。
仮に、Aの2人とCの2人がそれぞれ結婚して、
A + C → Aが残る
A + C → Cが残る
だとしたら、AもCもどちらも残りますが、それでも現状維持ですよね。
増加はしません。
他のカップルにおいて1組でも姓が消滅すれば、トータルではやはり減少なのです。
日本では1億人以上の人口がいるので、まだまだ姓の種類が多いんですが、それでも、1回の結婚で50%の姓は消滅しているわけです。
母数が非常に多いので実感が湧かないだけです。
この制度が続けば、遠い将来、姓の種類はめちゃくちゃ少なくなりますね。
2人以上の兄弟姉妹がいる場合、2人のどちらかの姓が生き残るコトもありますが、それでも1人分は消滅しますし、その場合は相手が1人分、消滅しているわけです。
2人とも維持するケースもありますが、それは逆に言えば、相手側が2人分とも消滅したと言うコトです。
つまり、結婚すれば、必ず姓の種類は減少するのです。
どうやっても増加するコトはありません。
今は日本の姓の種類は何千種類もあると思うんですが、この制度で歴史が進めば、必ず姓の種類は集約されます。
単純に確率で言えば、現時点で人数の多い姓が残る確率が高いですよね。
いずれ現行制度の日本では、鈴木さん、佐藤さん、高橋さんだけになるかも。
菅も、鳩山も、安倍も、小沢も、志位も、木村も、星野も、新垣も、石原も、みんな消滅するかも知れない。
夫婦同姓とは、そう言う制度です。
そうなるまでに数千年はかかるかも知れませんが、数千年後の日本の人々は、夫婦同姓を見直さざるを得なくなっているかも知れません。
と言うか数千年後じゃなくても、現在も、結婚の数の半分の数の姓は毎年、消滅しているんですけどね。