暗記
宅建など、法律系の資格試験の勉強をしていると、必ず登場するのが民法の知識。
試験勉強って、良い点数が取れれば楽しいんですけど、点数が悪ければ苦痛ですよね。
ボクのブログを読んでくれている人なら知っているかもしれませんが、ボクもずいぶんたくさんの試験を受けてたくさんの資格を保有しています。
それはもう頭の良し悪しではなく、ひたすら勉強量に尽きるんです。
しかし、勉強量と言っても、単にがむしゃらに勉強しても効率が悪いです。
例えば、暗記なんてつまらないし、苦痛ですよね。
もちろん暗記しなきゃいけないこともたくさんあるんですが、逆に暗記しなくても良いことまで暗記するのは、負担を増やすだけです。
暗記しなくても良いことっていうのは、どういうことか?
それは暗記しなくても、考えたら答えを導き出せる、と言う意味です。
例えば、ボクは高校時代、文系で大学受験したんですが、理系の知識も欲しかったので、高校では理系のクラスにいました。
理系の授業をすべて修了してから文系受験したんです。
入試では物理を選択しました。
物理の試験では、公式をよく使うんですが、公式を必死で暗記するのは非効率ですし、それだと受験が終われば忘れてしまいます。
ボクのポリシーは、勉強で学んだことは単に受験で終わらせるのではなく、将来の役に立てるというモノです。
だから、なるべく暗記ではなく思考力を身に付けるように心がけました。
物理の授業で音波について学びます。
時速何キロで走っている自動車から出た音の周波数を求めるんですね。
それには公式があります。
しかしボクは公式を覚えませんでした。
公式を暗記するのではなく、考え方を理解したんです。
例えば、西向きに時速40キロメートルで走っている自動車から東向きに出た音の周波数は、当然のようにマイナス40キロメートルする必要があります。それが理論です。
このように理論を理解しておけば、本番の試験で公式を忘れてしまっても、ちゃんとその場で導き出せるんです。
実際の試験では時間制限があるので、公式を暗記しておいたほうが有利なのは間違い無いんですが、暗記だけの人は、忘れた時には絶対に導けないんですね。
どんな公式も、思い付きで作られたわけではなく、何らかの理論から導かれているので、きちんと導き方を考えられるようにしておけば、極端に言えば、公式なんて覚える必要もなく、実践的ですよね。
民法
話変わって、宅建。
というか不動産系の資格試験。
ここで民法が出てきます。
こんな問題。
AさんがBさんにダマされて自分の土地をBさんに売ってしまい、その土地は何も知らないCさんに売られました。
後でダマされたと気付いたAさんは、Cさんに、土地を返せと言えるでしょうか。
みなさんはどう思いますか?
次の問題。
AさんがBさんに脅(おど)されて自分の土地をBさんに売ってしまい、その土地は何も知らないCさんに売られました。
後でAさんは、Cさんに、土地を返せと言えるでしょうか。
これまた、みなさんはどう思いますか?
どちらも似たような問題です。
多くの受験生は、パターンごとに答えを暗記していきます。
でも、それじゃ、応用が利きません。
覚えるのではなく、なぜそうなるのかを「考える」のが大切なんですよね。
答えを言いますよ。
1問目はAさんはCさんから土地を取り返せません。
2問目はAさんはCさんから土地を取り返せます。
もう一度言いますが、パターンとして、この答えを覚えると応用力が身に付かないですし、もしかしたら受験後には忘れてしまうかもしれません。
答えに至る理由を考えてください。
実は難しくは無いんです。
ダマされた場合はAさんにも多少の落ち度があり、脅された場合はAさんには全く落ち度は無い。
それだけです。
だから1問目では一番かわいそうなのはCさんだからCさんが保護され、2問目では一番かわいそうなのはAさんだからAさんが保護される、ということです。
法律というのはむやみに理由も無く作られるのでは無く、何らかの必要性に応じて作られます。
だから筋違いなことは制定できません。
どんな理由でこの法律が定められたのか、それを考えることが大事なんです。
そしてさっきも言ったように、法律だけでは無く、物理現象他、すべてに当てはまります。
物事には道理があるってことですね。
それを意識すれば、暗記という負担を減らし、考えて導けるようになり、将来にわたっていろんな場面で応用できるようになり、役立つ人間になり、自分も周りも、みんながハッピーになりますよ。
というお話でした。