スーパーにて
スーパーのレジに並んでいたんですよ。
そしたら、ボクの前にいる女性の買い物の量が半端じゃなかったんです。
年の頃はたぶん60歳代。おばあさんでも無いけれど若くも無い感じの女性です。
カートの上下にカゴを載せているんですが、そのカゴに商品が山積み。
あまりの重さに、カートからレジの台に自分で持ち上げられなくて店員さんが手伝って持ち上げていました。
ボクはすぐ後ろで唖然としながら様子を見ていました。
店員さんがひとつずつレジに通すんですが全然減らない。
あまりにも時間がかかるので店員さんがボクに向かって、
「お隣のレジに並んでいただいた方が早いですよ。」
その通り。あまりの量に唖然としていてボクはそのことに気づかず、声をかけられてやっと隣へ移動しました。
しかしその後も、その山盛りが気になってチラチラ見てたんです。
数分たって、そろそろひとつ目のカゴが空に近づいた時に、レジの金額を見てみると、すでに2万円超え。
両方のカゴの合計は間違いなく4万円超えですね。
おそらくボクの人生で目撃した最高額です。スーパーのレジでの買い物の額として。
それにしても、スーパーのレジで自分の前の人の買い物額が4万円を超える確率ってどれくらいあるんでしょう。
例えば週に1回、スーパーで買い物するとして、年間で約50回。
20年だと約1000回ですよね。
てことは、1000分の1の確率。
いや〜、貴重なシーンでした。
宝くじ
さて、確率と言って思い出すのが宝くじ。
ボクなんかは絶対に買わない宝くじ。
なぜ買わないかと言えば絶対に当たらないからです。
いや、絶対に当たらないと言えば語弊がありますね。
厳密に言えば、絶対に当たらないのとほぼ同じと言って良いくらい低い当選確率だからです。
世の中には競馬、競艇その他、あらゆるギャンブルがありますが、宝くじというのは最も分が悪いギャンブルです。
主催者が半分以上取ってしまって、残りの半分未満を大勢の人たちで取り合うギャンブルです。
宝くじで一番儲かるのは、1等当選者ではなく主催者(胴元)なんですね。
そんなギャンブルになけなしのおカネを投じて失っていく人たち。
確率論とか期待値とか、そういうことを学ばずに、7億円のイメージだけで自分にも当たるんじゃ無いかと勘違いする人たち。
こんな話を考えてください。
1億人の国民が100円ずつ出し合ってジャンケン大会をします。
勝った人は負けた人から100円もらえるわけです。
そうやってトーナメント戦をして最後に優勝した人の取り分はいくらかわかりますか。
正解はもちろん100億円です。
1億人のうち、たった一人が100億円を得ることができる遊びです。
これ、確率が低いと思いますよね。
でも、裏返して言えば、誰かが必ず100億円もらえるわけです。
100億円を手にする人が発生する確率が100%のゲームなんです。
そういう意味では宝くじよりマシなんですね。
宝くじが国家の独占事業である理由は、胴元がボロ儲けできるからです。
さっきも書いたように、宝くじに群がる人たちは、非常に分が悪いギャンブルになけなしのおカネを投じる人たちです。
世の中では消費税が2%上がるだけでも大反対が起こるのに、宝くじをやれば半分以上のおカネが没収されるわけです。
宝くじの別名を知ってますか?
愚か者に課せられた税金
です。
国にとってみればおいしいですよね。
消費税を上げるのには逆風が吹くのに、宝くじには平気でガンガンおカネを使う人が多いからです。
変に税金を上げなくても、宝くじを実施した方が国家はボロ儲け。
しかも税金はみんなから強制的にとるので不満が湧きますが、宝くじは自分の意思で買うわけですから、ハズレても自己責任。
もしかしたら、国家の財政を救うのは、普通の税金ではなく、
愚か者に課せられた税金
かもしれないですね。
なお、今回の話を含め、超絶面白い投資話が読めるのがこの本。
ボクの同級生でも、高学歴が多いんですが、なぜか平気で宝くじに飛びつきます。
まったく、がんばって勉強して立派な学歴を身につけたのに、何も活かすことなく、金融リテラシーの無さを発揮してしまうんですね。
まったくこの国の大学って何なんでしょうか。
この本、まあ他の橘玲氏の本と同様に、とにかく読みやすくロジカルで説得力があります。
単純に面白いです。
リテラシーの無い世の中の多くの人と同じように流されて、損していることにすら気づかない人になるか。
それとも、しっかりとリテラシーを身につけ、ロジカルに判断して、損失を防ぐことができる人になるか。
まあ一度、ダマされたと思って読んでみてください。