リュウグウノツカイ
SNSで飲食店などの従業員がおバカ動画をアップして炎上する騒ぎが今年も相次いでいますね。
ボクは、それらを見ながら、このニュースを思い出しました。
リュウグウノツカイと言う珍しい深海魚が発見され、地震の予兆かもと言うのです。
記事を読めば、因果関係と相関関係が混同されているのがわかりますが、それより何より、リュウグウノツカイが見つかったコトは人間目線なんですよね。
つまり、実際にはこれまでと変わらずそこにいた可能性もあるわけです。
何も変わっていないのに、たまたま人間が発見したからニュースになる。
と言うコトは、その場合はもちろん地震の予兆とは無関係です。
2パターンありますね。
- 元々いなかった場所にたくさん来たから人間が見つけるようになった。
- 元々いたけれど人間が今回たまたま見つけた。
前者なら地震の予兆と結びつきますが、後者なら何の変化も無いので、地震の予兆と無関係です。
従業員のおバカ動画
SNSで拡散する、飲食店などの従業員のおバカ動画も同じだな、と思ったんですよ。
要は、
- 元々おバカなコトをする人はたくさんいるけど多くの人はネットにアップしていない。
- おバカなコトをしてネットにアップする人が増えた。
前者なら変化無し、後者なら変化です。
例えば、今回、セブンイレブンの従業員が動画をアップしました。
すると、
「セブンイレブンにはしばらく行かず他のコンビニにする。」
と言う人もいるわけです。
もちろん、言うのは自由ですし行かないのも自由です。
ただ、ボクから見れば、それって無意味だなと思うんですよ。
理由はカンタンで、他のコンビニでもやっている可能性があるからです。
やっている従業員はたくさんいるけど、たまたまネットにアップされたのがセブンイレブンだった。
もしそうなら、他のコンビニに行くコトは何のリスク回避にもなりません。
リスクを回避するのに大切なのは、行為が行われたかどうかでは無く、行為が行われたかどうかを知るコトなのです。
セブンイレブンの従業員が行為をしてもネットにアップしていなければ誰にも知られなかったわけですよね。
その場合は、実際に行為がなされていても、セブンイレブンに行っちゃうわけですよね。
この点が、さっきのリュウグウノツカイの話と同じかな、と。
つまり、実際の状況とは無関係に、人間が情報を入手したかどうかが基準になってしまっているわけです。
大切なのは実態です。
情報だけで判断してしまうと誤ります。
Aと言うスマホはバッテリー爆発の危険性があると言うニュース。
それを見て、Aスマホを避けてBスマホを買ったとします。
でももし、単に情報が無かっただけで、実際はBスマホの方が10倍も爆発リスクが高かったとしたら。
Aスマホを避けたコトが結果として、より高いリスクになってしまっていますよね。
判断する上で大切なのは、あるコトについての情報だけでは無いんです。
情報が無いコトが問題無いと判断する根拠にはならない、と言うコトです。
Aスマホの危険性の情報があったのでAスマホを避けてBスマホを選んでしまう。
今、ネット上でよく見かけるのは、そんな誤った判断です。
セブンイレブンがニュースになったから、他のコンビニは問題無い、と判断してしまうコトの過ち。
ネットは個人が自由に意見を発信できる便利な場所ですが、木を見て森を見ず状態になっているコトは否めません。
完璧な人間はいないので、もちろん、ボクも含めて誰もが正しい判断も誤った判断もします。
大事なのは、ある情報に対して、色んな可能性を探る思考力を働かせるコトじゃ無いでしょうか。