情報持ち出し
携帯電話キャリアのソフトバンクから、同じく携帯電話キャリアの楽天に転職した人が、ソフトバンクの技術情報を不正に持ち出し逮捕されました。
ソフトバンク内で外部のフリーメールアドレス宛に情報を添付したようです。
これに関して、ソフトバンクの言い分と楽天モバイルの言い分が食い違っていますが、現時点ではどれが事実なのかは断定できないので、そこは無視します。
ボクがふと思ったのは、情報をメールで持ち出してバレないと思った行動ですね。
携帯電話キャリアに勤める技術者が、どの程度、IT知識を持っているのかは知りませんし、人それぞれでしょうけど、メールで持ち出したのはお粗末ですね。
世の中の大半の一般の人は、メールがどのように送信されるかは知らないでしょうし、それが普通です。
例えば、AさんからBさんにメールを送ったら、メールは、Aさんから直接Bさんに届くと思っている人も多いでしょう。
実際には、Aさんから送信されたメールはインターネット上にある送信サーバーと言うコンピュータに送られ、受信サーバーに送られ、Bさんの元にやって来ます。
要は、あちこちに履歴が残るんです。
間にサーバーがあるコトを知らない
そう言えば昔、ボクの知人が面白いコトをしていました。
今のスマートフォンと違って、昔の携帯電話って、アンテナが伸びていたんですよ。
その知人は人生初の携帯電話を手に入れたばかりでした。
ボクはさっそく、その人に電話を掛けてあげようと思い、その人がすぐそばにいるにも関わらず、発信したんですよ。
すると、周りの雑音で音が聞こえにくかったのか、その人は、ボクの方に自分の携帯電話のアンテナを向けたのです。
その人の知識では、携帯電話は1対1で通話するモノだったんですね。
実際には、携帯電話で発信すると、まずは近くの基地局アンテナが受信します。
そこから、携帯電話キャリアの施設を経由して、受信者の近くの基地局にやって来て、受信者が受信するわけです。
例えば、発信者と受信者が目の前にいたとしても、その電波は遠回りしてやって来るわけです。
知っている人はそう言う説明ができますし、知らない人は、携帯電話は1対1で直接、電波を送受信するモノだと思っています。
冒頭に書いた、情報を持ち出した人は、フリーメールアドレスを使えばバレないと思ったのでしょうか。
メールシステムを使うのは履歴が残り易すぎるので、何らかの犯罪をするのに向いていないんですよね。
果たして、その知識があったのやら無かったのやら。
無かったから、そんなお粗末な手段を選んだ可能性が高いですが。