複合機
たぶん、多くの職場に見られるであろう事案がボクの職場でも見られるので描いておきますね。
ボクは転職組で数年前に今の職場に来ました。
ウチの職場にはデジタル複合機があり、LAN上にあって、各職員のPCからプリントアウトできるようになっています。
まあ、よくあるパターンですね。
各人が自分のPCで、ワードやエクセルを使って文書を作ります。
その文章を取引先などとやり取りする際、文書の改変を防止するために、PDF化します。
複合機にはPDF作成機能があります。
アナログを介したPDF
ボク以外の多くの人は、ワードやエクセルの文書を、いったん複合機でプリントアウトします。
そして、その紙を、再び複合機に置いてスキャンします。
そのスキャンはPDFとしてサーバーの共有フォルダに保存されます。
ね、この時点でおかしいでしょ?
ワード・エクセル(デジタル)
↓
プリントアウト(紙・アナログ)
↓
スキャンしてPDF化(デジタル)
元々、デジタルデータだったモノをわざわざアナログ化してから、再びデジタルデータにして保存するわけです。
異常です。
この場合、作成されたPDFには、紙が画像データとして貼り付いているだけです。
当然、劣化しています。
OCRを使わない限り、PDF内の文字情報(テキストデータ)を認識するコトはできません。
ボクなら、ワード・エクセルの文書をプリントアウトする際に、PDFとして出力します。
すると、一発でPDFができあがるので、アナログを介するコトはありません。
また、ワード・エクセルのテキストデータがそのままPDFに埋め込まれるので、テキストデータを持ったPDFができあがります。
つまり、検索可能なPDFです。
もちろん、劣化も無しです。
これは、知識もさることながら、もっと言えば、デジタルとアナログの概念そのものの有無の問題だと思うんですよね。
コンピュータがデジタル、紙や手書きがアナログ、だと思い込んでいる人には理解できません。
そう言う知識では無く、必要なのは概念。
コンピュータが解釈できるのはデジタルデータであり、アナログを介するコトで、そのメリット(無劣化、検索性)が失われるコトを理解する必要があるわけです。
メリットが失われれば効率が下がります。
つまり、生産性が落ちるわけです。
日本企業に蔓延する特色ですよね、生産性の低さ。
IT業界に一度も身を置いたコトが無いボクですら、それくらいの概念を持っていたりするので、これはもう、文系とか理系とかの問題ではありません。
義務教育レベルの話だと思います。
日本の国際競争力を強めるには、ボクは、はんこ大臣がIT担当大臣になっているようではダメだと思うんですよね。
なぜなら、概念が理解できないから。
みなさん、どう思いますか?
そろそろ、知識教育から思考教育への転換が必要だと思うんですが、いかがでしょうか。