スマートフォンやタブレットの欠点
2007年のiPhone登場以来、世界は一変し、ほとんどの人がスマートフォンを持ち歩き、日常生活に欠かせなくなりました。
ボクが携帯電話を使い始めたのは1990年代中旬。
当初の携帯電話は数字とアルファベットとカタカナくらいしか表示できない白黒画面でした。
その後、カラー画面が登場したり、折りたたみ型が登場したり。
ボクは、パナソニック、ソニー、シャープ、京セラ、富士通、NEC、Apple、ASUS、とにかく様々な携帯電話を使ってきました。
キャリアも、ドコモ、au、ソフトバンク、UQモバイル、楽天モバイル、ツーカー、NTTパーソナル、ウィルコムなど、これまた数多くを経験しました。
とにかく、いろんな携帯電話変遷を経験しました。
パソコンも、東芝のパソピア7を皮切りに、Windowsが登場する前から、各社の色んな機種を使いました。
そんな経過を経て、現在のスマートフォンやタブレットを使っています。
WindowsパソコンもMacも使っています。
長年にわたって色んなデバイスを使ってきて、現在のスマートフォンやタブレットの決定的な欠点を感じています。
それは過去のデバイスには無かった欠点です。
タッチパネルです。
タッチパネルの最大の欠点は、
画面が指で隠れてしまうコト
なんですよね。
これは過去の携帯電話でもパソコンでも経験しなかったコトです。
今は、WindowsパソコンやChromebookでもタッチパネルの機種があります。
Macにタッチパネルは不要
そんな中、Macは頑な(かたくな)までにタッチパネルを採用しません。
かつて、スティーブ・ジョブズもタッチパネルを否定しました。
快適なマルチタッチの画期的なiPhoneを作ったAppleがMacではタッチパネルを採用しない理由。
それは、Macではタッチパネルを使わずにiPhone並みに快適な操作性を実現しているからです。
ボクは、Windowsパソコンも長年、Windows3.1以降、Windows95やWindows2000、WindowsXP、WindowsVista、Windows8、Windows10など、様々なバージョン、様々な機種を使い倒してきました。
今ではノートパソコンがメインですが、Windowsノートパソコンにはタッチパッドがあるにも関わらず、マウスが必須と言えます。
なぜなら、マウスがあった方が圧倒的に快適だからです。
逆に言えば、Windowsノートのタッチパッドは各社とも使いにくいのです。
ノートパソコンとマウス。持ち運びには不便ですよね。
一方、MacBookシリーズのトラックパッドは、iPhoneのマルチタッチを取り入れた、劇的に便利な操作性を持っています。
Macは、トラックパッドによって、マウスを不要にしてしまい、かつ、iPhoneに匹敵する快適な操作性を持っています。
これは、いわば、指で画面が隠れないiPhone、iPadです。
画面を指でわざわざ隠さずに済む便利な操作性のトラックパッドを持っているのに、画面をタッチパネルにして、指で隠れてしまうようにする必要性は全く無いわけです。
画面をタッチパネルにすると、手を持ち上げなければならない、と言う議論もありますが、ボクはそれ以前の話だと思うんですよね。
タッチパネルと同等以上の操作性をトラックパッドで実現してしまっている、それが理由だと思うんです。
昔は、AndroidスマートフォンやWindowsパソコンの操作性は非常に悪かったんですが、最近の機種では、iPhoneやMacの操作性に近づきつつあります。
ですが、Windowsパソコンに関しては、タッチパッドで右クリックするには、未だに、タッチパッドの右下を押させる機種が多いんですよね。
Macなら場所に関係無くどこでも2本指でタッチするだけ。しかも2本の指のタイミングがズレてもきちんと感知してくれます。
iPadにもキーボードがあります。
これは非常にカッチリとiPadと合体して、ノートパソコン並みに一体化して使えるんですが、それでも、Macと違ってタッチパネルです。
つまり操作するのに、腕を持ち上げて操作する必要があり、しかも画面が指で隠れてしまいます。
ノートパソコンを買い換えようと検討しているボクが、WindowsパソコンでもiPadでも無く、MacBookシリーズを検討するのは、そのトラックパッドの絶大な快適性を知っているからです。
各社もユーザーも、どうしてもスペックに目を奪われがちです。
カメラの画素数やレンズの数に注目しがちです。
でも、Macのトラックパッドは、実は、スペックに表れないのに、Macの最大の特長だと思うんですよ。
置いたまま1本指でフタを開けるコトができたり、快適なトラックパッドを備えていたり。
そんな、スペックには表れない快適性を実現しているデバイスは、他社には多くはありません。
自動車でも、精密な高級車はドアの開け閉めの音も高品質ですよね。でもそれはエンジンの排気量や馬力のようにスペックには表れません。
高級車のオーナーは、そんな、スペックに表れない品質を知っているわけです。
AppleのiPhoneやiPadは、Androidよりも高いです。MacはWindowsパソコンよりも高いです。
それでもiPhoneやMacを選ぶ人は、スペック以外の部分を知っているわけです。実際に使っているわけですから。
たぶん、Appleのハードウェア戦略は今後、そう言う高級路線が正解なのかも知れません。
自動車のポルシェにはひとつも大衆車がありませんが、高くても買うユーザーはたくさんいます。安いクルマもたくさんあるのにです。
他社と同じ機能も、必要であれば追い求めるでしょう。
でも、それ以上に、他社の機種では体感できない操作性。
機能よりも体験。
思えば、iPhoneが登場した時も、既存の技術の組み合わせであって、革命的な新技術はありませんでした。
でも、操作性は驚くほど快適で、同時期のAndroidとは雲泥の差でした。
多機能を求めるのでは無く、同じ機能でも徹底的に緻密でユーザー体験を向上させる。
これが今後もAppleが進むべき道なんでしょうね。
機能競争に陥れば、同じコトをやるメーカーが他にたくさんあり、単なる価格競争になりますから。
ワイヤレスイヤフォンにしても、一般的な機器はBluetooth接続がやや面倒ですが、AppleのAirPodsとiPhoneの接続は瞬時で非常にカンタンです。
そう言うトコロなんでしょうね。
そう言う点はスペック表には書かれないので、使った人にしかわからないんですが、逆に言えば使っている人の特権ですね。
最近のAppleは動画配信などのサービス部門を強化しつつありますが、他社と同じレッドオーシャンに飛び込んで、果たしてどうなるんでしょうか。
まあでも、それをやらざるを得ない理由があるんですが、それは別の記事で書いてみたいですね。