敷金
不動産業にいると不動産のコトを何でも知っているのが理想ですが、あまりにも範囲が広いので、多くの人は自分の担当業務の範囲しか知りません。
不動産と言っても、
- 賃貸仲介
- 賃貸管理
- 仕入
- 販売
- 建築
- 設計
他にも色々あります。
主に賃貸仲介を行う街の不動産屋さんに行っても売買のコトを知らないコトもあります。
乗り物業界と言っても、鉄道業界で働く人が船のコトを知らないのと同じですね。
今回は賃貸の入居に関して書いてみます。
賃貸アパートに入居する際に、敷金や礼金が発生するコトがありますよね。
まず、敷金とは、担保だと思ってください。
入居の際に担保として預けておき、退去の際に返してもらう。
それが敷金です。
なので、トータルではプラスマイナスゼロですが、敷金の額が大きいと、入居の際にまとまったおカネが必要になるので、最近は敷金ゼロの物件もあります。
昔は不動産屋さん任せでしたが、今はインターネットで検索ができるので、敷金ゼロを条件に物件を探す人が増えました。
そうすると、敷金がある物件は検索に出て来ないコトになるため、大家さん側も対策として、敷金ゼロにするのです。
でも、敷金ゼロにすると、担保が無くなってしまうので、代わりに、メンテナンス費、など、別の名目で徴収するケースがあります。
結局、敷金が別の名前に変わっただけなので、注意しましょう。
礼金
一方、礼金は、大家さんへのお礼と言う意味で差し上げてしまうおカネです。
なので、礼金は返ってきません。
例えば、礼金が家賃の1ヶ月分なら、実質的には家賃が1ヶ月分増えたのと同じコトですね。
これまた同じように、インターネットで礼金ゼロを条件に物件を探す人が増えたので、最近は礼金ゼロの物件も増えましたね。
人口減少時代なので、不動産が余りがちになり、必然的に、借り手が有利になっていきます。
ボクも賃貸物件に住んでいます。
借り手が有利なので、大家さんに対しては強気で交渉しています。
ボクも更新のたびに、家賃の減額交渉をしています。
物件が古くなっているので、当然、家賃も安くなるでしょ、と言う理屈です。
マーケットとしては借り手有利ですが、契約は契約です。
契約書に書かれていないコトは徴収されませんが、契約書に書かれているコトはきっちりと徴収されます。
最近はコンプライアンス意識が高まっているので、昔のように、法外な清掃費などを取られるコトも減りましたが、それでも、借り手が契約内容をきちんと理解していなければ、思いがけないおカネを払う目に遭います。
それが契約書に明記されていて、違法でも無く、調印もしていれば、逃れるコトはできません。
正直、賃貸借契約なんて、多くても20箇条程度の短いモノです。
面倒でも、自分の身を守るために、きちんと読んで理解してから契約しましょう。