常識を疑え
この世界にはたくさんの常識がありますが、常識が正しいとは限りません。
間違った常識も存在し、歴史の中で、見直されるコトもあります。
既成概念や常識を疑うコトは、頭のトレーニングにもなります。
ボクは、常々、スポーツの男女別と言う考え方に疑問を持っています。
なぜ、多くのスポーツは男女別なんでしょうか。
と言うと、
そりゃ、体力、運動能力に男女差があるからだよ、
と言う答えが返ってきます。
一見、正しいと思われる、この答え。
よく考えると、全然正しくはありません。
体力差
男女で体力差があるのは、トップの値と平均の値です。
話をカンタンにするため、走る速さについて考えてみます。
図を見てください。これは、男女別にAさんからIさんまで足の速さを示したモノです。
一番速いのは男のAさんです。
また、平均を見ても男の方が速いです。
では、足の速い5人チームを作るとすれば、男の5人(A、B、C、F、G)を集めれば良いのでしょうか。
もちろん違いますよね。
図を見れば明らかなように、最速の5人チームを作るのなら、A、B、C、D、Eの5人で作るべきなのです。
トップの値は確かに男が1位です。
平均の値も男の方が速いです。
しかし、すべての男がすべての女に対して速いと言うコトではありません。
なので、最速のベストチームを作るなら、男性チームを作る意味は無いわけです。
性別で分けるのは無意味で、それよりも成績で振り分ける方が合理的です。
他のスポーツでも同じなんですよね。
例えば男子野球と女子野球とでは男子野球の方が人気があります。
その理由は、男の方が体力やスピードがあるからと言われています。
しかし、今回の図でわかったように、単純に性別で分けてしまうと、男より体力がある女は排除されるわけです。
結果、最優秀のチームはできません。
もし、体力があるコトを求めるのであれば、性別では無く、体力テストの結果を採用した方が合理的です。
そうすれば、女性より体力が劣る男性は排除され、チームとしては、より高いレベルになります。
話をカンタンにしたいので、あえて語弊のある言い方をしました。
考え方はわかってもらえたでしょうか。
このように、突き詰めて考えると、実は論理的には矛盾しているのに、世の中には正論として通用している意見がたくさんあります。
大切なのは、
- 既成概念が正しい。
- みんなが言っているから正しい。
- 昔からあるから正しい。
と決めつけないコトです。
決めつけは思考の放棄であり、それは人間の能力のひとつを使わないコトになり、もったいないのです。
また、間違いに気付かないと言う意味でも、思考の放棄は良くないのです。