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非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、金融、経済、不動産、保険、ビジネス、音楽、映画、ニュース、自己啓発などを語ります。

ドコモ(docomo)からiPhoneが出るのは確実である理由

iPhone ビジネス

docomoは民間企業

民間企業


ずーっと言われているウワサ、docomoからiPhoneが出るって事について。
まず、docomoという会社は民間企業です。
で、株主構成を見ると、現時点でNTTが63.32%。残りをその他民間企業が名を連ねていますね。

株式の概要・株主構成 / 企業情報 / NTTドコモ


んで、NTTの方はというと、財務大臣が32.59%。他は民間企業です。

株式の概要 / NTT


民営化や過去のいきさつやら色々あって、NTTの3分の1弱を国が所有しているってことです。
3分の1弱を国が保有するNTTが6割ちょっと保有しているdocomoってのは、つまり大雑把に言えば2割ほど国の影響力があると考えたらいいでしょうね。
裏返せば8割は民間企業ですよ。
民間企業である株式会社の所有者は、もちろん膨大な数の株主です。上場企業ですから。
そして株主から委託を受けて経営者は仕事をしているわけですね。
経営者の最大の任務は、株主価値の最大化です。
このへんを読んでみて。

株はギャンブル?(ファイナンスの基本)


これを真面目にやらない経営者は株主を裏切っていることになるので、業績が悪ければクビになりますし、もっとひどい場合は背任と言って逮捕されることにもなりかねません。
会社は経営者のモノだと勘違いしている人がすごく多いですが違いますよ。
会社が経営者のモノであるのは、経営者が出資している場合だけです。例えば創業社長などですね。
NTTなどの巨大企業では、ほぼ会社は株主のものであって、社長は単に株主から経営を任された請負人に過ぎません。
当然、サラリーマンではないので、能力が無ければクビになります。
また会社のモノは社長のモノではないので、業績向上に貢献しないことに勝手に使ってはいけません。
例えば、昔は会社が立派な本社ビルを建てたりしていましたが、あれもホントは株主のオカネなので、株主に対して合理的な理由が必要です。
例えば、
立派な本社ビルを建てる→優秀な人材が集まる→業績が上がる→株価が上がる
てな感じです。
実際には、そんなわけは無いので、苦しくなって本社を売却する巨大企業が続出したのはご存知のとおりです。


日本の携帯電話メーカーを守る?

日本の携帯電話メーカー


よく聞かれる意見。
NTTやdocomoは日本の携帯電話メーカーを守るためにiPhoneを取り扱わない。
はて?
なぜ、一民間企業が日本の携帯電話メーカーを守らなきゃならないんでしょうか。
もし守らなきゃならないのなら、それを合理的に株主に説明する義務があります。
もう一度言いますが、会社の所有者は株主であり、株主価値を最大化しない経営者の行動は裏切りであり、ヘタしたら逮捕モノです。
なので、どうしてもdocomoが日本の携帯電話メーカーを守るためには株主が納得する理由が必要です。
例えば、日本の携帯電話の機種をどんどん出すことで業績が好調なら、それは株主価値の向上につながるので、何ら問題はありません。
でも、現状、決してそうとは言えませんよね。


SoftBankという存在

ソフトバンク


今でもdocomoは携帯電話業界において半分近いシェアがあります。
auやSoftBankは総契約者数で言えばdocomoの半分くらいしかありません。
ではdocomoはauやSoftBankの2倍強いかといえば、そうではないです。
特に強烈なのはSoftBank。
SoftBankが携帯電話に参入した2006年以降、毎年のようにdocomoはSoftBankに獲得契約者数で負けています。
なぜ今のdocomoがこんなに大きいかと言うと、SoftBankに勝ったからではなく、その前のボーダフォンに勝ったからです。
今のSoftBankがdocomoよりも小さいのは、docomoに負けたからではなく、参入するときにdocomoよりずっと小さな小さなボーダフォンジャパンを買収したからです。
もし、2006年のSoftBank参入時に、3社とも同じ契約者数で横並びでスタートして競争していたら、当然ながら今ではSoftBankが最大の会社になっているわけです。
これはdocomoにとっては脅威なわけです。
ボーダフォンに対してあれだけ勝てたのに、経営がSoftBankに変わった途端、全然勝てていないんですから。
つまり、同じ業界なのに、経営手法によって、こんなにも業績が変化するということを端的に表しています。
そして株主は当然、そこを見ています。
SoftBankに出資した株主は、それだけのメリットを得ていて、docomoの株主は、当然、docomoの経営陣に非難の矢を浴びせます。
SoftBankが参入するときに2兆円の借入を起こしたことが話題になりました。
これは財務レバレッジという手法で、成功した際には、株主にとっては非常に大きな価値をもたらします。
借金が多いほど悪、と思い込んでいる人がいますが、少しはファイナンスの勉強をされたほうが良いと思います。

無借金経営って良いこと?(ファイナンスの基本)


もちろんSoftBankの財務レバレッジはリスクも大きいですが、ハイリスク・ハイリターンという言葉がある通り、大きなリスクを取ることは大きなメリットをもたらすわけです。
auも設立当初はやはり2兆円の借入がありました。
docomoもかつて、海外に1兆円もの投資をしました。
実は、この1兆円2兆円規模の財務戦略の中で見事に失敗したのがdocomoです。
失敗したということは、会社は1兆円を失ったということです。
会社が1兆円を失ったということは、株主が1兆円を失ったということです。
SoftBankの巧みな財務戦略を横目に、docomoの株主は、docomoの経営陣に歯がゆい思いをしたと思います。


iPhoneを扱わない理由は?

iPhoneを扱わない理由


世界の主要な携帯電話キャリアの中で、docomoというのはiPhoneを扱わない非常に珍しい存在になってしまいました。
docomoの言い分だと、Appleから高いハードルやいろんな条件を求められるから取り扱えない、てな感じです。
しかし高いハードルは別にdocomoだけでは無いわけです。
それどころか、その高いハードルを受け入れてiPhoneを取り扱うことで、非常に好調に推移しているのがSoftBankやauなわけです。
また、さっきも書いたとおり、日本の携帯電話メーカーを守るという理由があるのなら、経営者はそれを合理的に株主に説明する義務があります。
そしてそれを言うと、韓国資本であるサムスンのスマートフォンをあれだけ大々的に売る理由と矛盾します。
iPhoneにはiモードなどのdocomo独自の仕組みが載せられないから、という理由も聞かれます。
しかし、業績が低迷してまでiモードを守るのなら、それも株主に損失を与えることになるので、その理由を合理的に株主に説明する必要があります。
iモードを捨ててもiPhoneを扱うことで業績が上がるのなら、株主は当然、そちらの選択を迫るでしょう。
もう一度言います。
株式会社というのは他人の財産を預かって、それを増やすために経営者があらゆる知恵を絞る場所であって、ボランティアではありません。
もし感情的に何かを守りたいのなら、それは他人の財産である株式会社ではなく、社長が自ら出資して会社を作って、自由にやればいいのです。
そして、docomoはそんな会社ではなく、あくまでも大勢の株主が所有している株式会社です。
こうやって考えていくと、docomoがiPhoneを取り扱わない理由が見当たらないんですよね。
docomoの経営陣がiPhoneをこれからも扱わないのなら、iPhoneを扱わずに業績を向上させる策で株主を納得させる必要があり、株主が納得しない、つまり業績が上がらない、すなわち株主がメリットを得られないのなら、その経営陣は株主総会でクビになります。
果たして、そこまでして、経営陣がiPhoneを拒む理由がありますか?
以上、理論的には、docomoからiPhoneが出るのは間違いなくなってしまう、というお話でした。
さて、実際はどうなることやら。
ちゃんちゃん!