非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、ビジネス、金融、経済、不動産、保険、音楽、映画、ニュース、自己啓発その他。

たくさん売れている製品は良い製品なのか。AppleとAndroidのシェアと人生の選択。

たくさん売れる要因は性能だけではない



例えば、今まで10万円で売られていた製品があるとします。
それを半額にして売ったところ、販売台数は3倍になりました。
こういう話は珍しくありません。
同じ製品なのに価格が安くなると販売台数が大きく伸びる。
ここから言えるのは、たくさん売れている製品もしくは商品が必ずしも性能が良いわけではないということですね。
上記の製品のように、同じ性能でも価格を下げただけで大幅に売れ行きが伸びることもあるわけですから。


Mac



昔からですが、Apple製品であるMacの市場シェアは小さいです。
最近はよく売れているのでシェアはほんの少し大きくなってきていますが、それでもせいぜいOS市場の5%から7%くらいと言われています。
100台のうち多くて7台くらいですね。
100台のうち90台くらいはWindowsパソコンなので、その差は圧倒的です。
ここでよくWindowsユーザーとMacユーザーが議論しているシーンを目にします。
Windowsのほうが優れているとかMacのほうが優れているとか。
特にWindowsは市場シェアの9割を握っていることを根拠に、その優秀性を語られることが多いです。
優れている製品だから売れる、と。
しかし、上に書いたように、売れる要因は性能だけではありません。
性能はあくまでも要因のひとつにすぎません。
例えばボクはWindowsもMacもよく使いますが、日常的にはMacを使います。
Macの市場シェアはわずか数%しか無いのを知りつつMacを使っているわけです。
ボクはApple関係者でもMicrosoft関係者でもパソコンメーカー関係者でもないので、どの機種を選ぶのも自由なんですが、その中でMacを選んでいるわけです。
となると、使う理由は当然、市場シェアではなく、自分にとっての使いやすさです。
WindowsもMacも長年使ってきて、どちらも使い勝手をよーく知っているので、それを踏まえてMacを使っているわけです。
Windowsと比較した上で、Macの使いやすさをよく知ってるので使うわけです。
どの機種が使いやすいかとか優れているかというのは人によって、使用目的によって異なるので、大切なのは自分の意志で選ぶことです(←これ、このブログで何度も言って来ましたね。)。
たくさん売れている機種=優れている機種、では無いことに気をつけましょう。
自動車の世界でも、一番売れているのはトヨタのプリウスやアクアなどですが、自分の使用目的が日常の買い物ではなく、エンジン性能やハンドリングを楽しむことなら、そういう車種を選んだほうが良く、それが自分にとって優れた車種ということです。
どの車種がたくさん売れているかということと、どの車種が優れているかということは関係ないわけです。


iPhone



スマートフォンの世界でも同じですね。
iPhoneが登場した当初は圧倒的なシェアを誇っていました。
しかし競合他社が増えた今、スマートフォンで大きなシェアを握っているのはAndroid機です。
では、その理由はAndroidがiPhoneより優れているからでしょうか。
すでに答えは上に書いたとおりです。
実は世界のマーケットでは、iPhoneというのはスマホの中でも高額な機種、つまり高級品なのです。
洋服で言うと、シャネルの洋服を買う人の数とユニクロの洋服を買う人の数を比べると、ユニクロのほうが圧倒的に多いです。
それはユニクロの洋服の性能が優れているという理由よりも、価格が相対的に非常に安いという要因が大きく働いています。
スマホでのシェアでiPhoneが落ちているのは、iPhoneの性能が落ちているからではなく、世界の多くの国々では、iPhoneが高級品であるために、一般の人々は高級品よりも大衆品を選ぶからなんですね。
iPhoneは1機種しかありませんが、Androidには高級品から大衆品まで揃っているので、必然的にAndroidの大衆品が普及していくわけです。
日本ではauやSoftBankの施策によってiPhoneを非常に安く手に入れることができるのでiPhoneがよく売れています。
つまりたくさん売れるかどうかは価格によって大きな影響を受けるわけです。
なので、Androidのシェアが高いから、AndroidがiPhoneより優れているとは言えないわけです。
これはユニクロのシェアが高いからシャネルより優れているとは言えないのと同じです。
ホンダのフィットが売れているから、ポルシェより優れているとは言えないのとも同じです。
繰り返し書きますが、優れているかどうかの判断基準は、自分の使用目的に合っているかどうかです。
動力性能を求める人にはポルシェが優れていますし、燃費や荷室の広さを求める人にはフィットが優れています。
ボクもAndroidとiPhoneの両方を使っていますが、どちらも一長一短で、Androidが優れている点もあれば、iPhoneが優れている点もあります。
そんな中で日常的にボクがiPhoneを使っている理由は、ボクの使用目的に一番合致しているのがiPhoneだからです。
先日こんな記事も書きましたね。

iPhoneに関する昨日の印象的な出来事


こんな記事を書いたからといってボクは別にiPhoneを推しているわけではありません。それはここまで読めばわかりますよね。
そうではなくて、iPhoneのシェアがずいぶん小さくなったにも関わらず、こういった人がいるのは、つまり、シェアの大きさと性能とは関係が無いという話です。
別にスマートフォンだけの話ではないです。
ヒット商品というのは、他人の判断基準です。
あなたが自分の人生で何かを選択するとき、自分の判断基準を重視するか、他人の判断基準を重視するか、という話です。
音楽でも映画でも本でも食べ物です。
例え流行ってなくても自分がおいしいと思う店に行くか、それとも流行っている(つまり他人がおいしいと思う)店に行くか。
そういうことです。
自分の人生をどう生きますか?


ちなみにこれは個人の生き方の話です。
企業の経営者は、これとは全く別にマーケティング戦略を練る必要があるのでお間違えなく。




関連記事
店員の悪ふざけを批判する、さらに悪質な大人たち
24時間後に人生が終了します
大きな事件に目を奪われて判断を誤って命を落とすリスク