ブラック企業
平成の最後の数年間は、ブラック企業と言う言葉が定着しました。
ブラック企業はダメだ。
法律を守れ。
世の中が、その大合唱。
それはそれで正解なんですが、そもそも、なぜブラック企業が生まれるのか、その理由・原因にも着目する必要があります。
ボクはその原因のひとつが、日本人が慣れ切ってしまった過剰なサービスだと思うんですよ。
昭和の時代に、
お客様は神様です。
と言った歌手がいましたが、あれは、歌手の側からの発信なんです。
歌手として客への感謝の気持ちをあのように表現したんですね。
しかし、平成になって、客の側が、
お客様は神様です。
と思う事案が増えました。
客が自分のコトを神だと思ってしまうんです。
その結果、店員に対して逆ギレして、挙げ句の果てに店員に土下座で謝罪をさせた事件がいくつかあります。
もちろん、そんな客は神では無くゴミです。
逮捕されました。
商売と言うのは等価交換です。
100円のコーヒーと100円玉を交換するわけです。
そのコーヒーが100円では高いと思う客は、買わない、と言う選択ができます。
そのコーヒーが100円では安いと思う店は、価格を上げる、と言う選択ができます。
安すぎれば売れますが商売はつぶれます。
高すぎれば売れずに商売はつぶれます。客も欲しいモノが手に入りません。
あくまでも、店と客の両方にメリットがある、良く言う、Win-Winの関係ですね。
こうなるコトで商売も持続でき、客も必要なモノを入手できるのです。
どちらが上でも下でも無く、対等に価値を交換し、どちらにもメリットがある。
ところが、豊かな時代になると、客はより高い満足を求めるようになります。
昔、こんな事件がありました。
店側は少しでも低いコストで事業を運営できれば、その分、浮いた費用をサービスに回したり、従業員の給料に回したりできます。
上記の成人確認ボタンも、すべてのお客さんが一律にボタンを押してくれれば、それでオペレーションコストは下がります。
単にボタンを押せば済む話です。
それに、いちいちいちゃもんを付けて、店員側の負担にすると、他の客も同じコトを言ってくる可能性が生まれます。
結果、店員が判断したり客が自分で押したりして、作業がバラバラになります。
オペレーションコストが上がり、従業員の負担も増え、店の利益も減ります。
梅沢さんは、甘やかされて生きてきて、そう言う考えができないのかも知れません。
それなら仕方が無いですが、それこそが、ブラックを生む原因です。
ちょっとでも気にくわなければ、相手のコトを考えず、いちゃもんを付ける。
経営側の負担は増え、ブラックにならざるを得なくなる。
有名芸能人はテレビで一方的に発信できますが、店側はテレビで発信できません。
つまり、対等では無いのです。
欠席裁判と同じで不公平です。
店の不満をテレビで平気で発言する芸能人は、欠席裁判を平気でやる卑怯な人たちだとボクは思っています。
まともな神経を持っているなら、双方の主張を聞いてから、客観的に判断すべきですから。
客は謙虚になれ
謙虚は日本人の美徳。
そんな言葉がウソであるコトが上記の例でもわかりますよね。
客はエラい。
客は神。
客は過剰なサービスを求める。
客はちょっとでも気にくわなければ文句を言う。
もちろん、ホントにサボる意図でダメな店員には堂々と注意すれば良いと思います。
でも、多く見受けられるのは、客が上であると言う認識。
謙虚さのかけらも無い。
そして、ブラック企業の原因になる。
こんなのもいるんですよ。
当たり前ですが、ボクは自分が客であっても店員さんにエラそうにタメ口(ぐち)で話すコトはしません。友達になれば別ですが。
せっかく、平成から令和に時代が変わったんですから、客としてゴミだった人は、ホントの意味で神と呼ばれるように変わりませんか?
立場が上と言う意味では無く、尊敬されると言う意味で。