携帯電話シェア
このブログを開始した2009年当時は、iPhoneが日本に上陸して、まだ間も無い頃で、ソフトバンク専売でした。
なので、ソフトバンクの勢いがありました。
ボクは変化を好む人間なので、当時の巨大ドコモに小さなソフトバンクがどこまで迫るかを見るのが楽しみでした。
別にソフトバンクのファンではありませんが、変化は楽しいモノです。
あれから10年。
今のシェアって、どうなっているんでしょうか。
総務省のグラフを見てみます。
総務省のリンク
https://www.soumu.go.jp/main_content/000660755.pdf
pdfです。
安定
ソフトバンクが携帯電話に参入する前はボーダフォンの日本法人でした。
ボーダフォンはドコモやauと比べると苦戦していた記憶があります。
そのボーダフォンから事業を買収し、戦略的な価格設定で殴り込んできたのがソフトバンクでした。
そりゃそうですね。同じコトをやっていては巨大なドコモには勝てません。
日本人は保守的な人が多いので、ボクと違って変化を嫌うのです。
なので、よほどの理由が無いとドコモから乗り換えません。
市場が安定すると言うコトは価格が高止まりすると言うコトで、そのコト自体は消費者にメリットはありません。
なので、ソフトバンクの参入による競争激化は、価格競争を促す意味で、メリットでした。
実際、ソフトバンクは、他社を下回る価格を特徴とし、もし、他社が値下げすれば、すかさずソフトバンクも値下げすると言う、あからさまなケンカをしていました。
それに加え、話題のiPhoneの独占販売権。
ボーダフォン時代には考えられないほど躍進しました。
毎月のように純増数で1位を取り続けたんですね。
競争が激しくなり、価格が安くなり、サービスが良くなる。
実に健全なマーケットの姿です。
しかし今、さっきの総務省の資料の3ページ目を見ればわかると思いますが、ドコモ、au、ソフトバンクで、ほぼ安定しちゃってます。
かつてドコモが過半数のシェアを持っていた面影も無く、一方でソフトバンクの勢いもありません。
きっちりではありませんが、ほぼ寡占的に3社でわけあっています。
MVNOが10%強のシェアまで伸びてきましたが、それでも大半は大手3社。
余計な競争や創意工夫をしなくても、3社とも毎月、巨大な利益を得られるのです。
なにせ寡占市場ですから。
携帯電話の料金も高いですよね。
3位のソフトバンクですら1兆円規模の利益を叩き出せるので、あえて競争を激化させる意味がありません。
よく、経済学者の言うコトなんて当たらないと言われますが、そんなコトは無いのです。
経済学で言えば、寡占市場は確実に消費者にはデメリットであり、それを携帯電話マーケットは見事に体現しています。
今後、第4極として楽天が参入します。
個人的にボクは楽天のファンでも何でもありませんが、寡占市場における消費者の不利を思えば、楽天にはぜひ成功してもらい、競争を激化させ、かつてのソフトバンク参入時のように、再び価格値下げが激化するコトを祈ります。
ボクは携帯電話会社の人間では無く、ひとりの消費者なので、そう願わずにはいられません。