災害
ボクはこれまでの人生で、勤務先が4社ほど倒産してます。
まあ、なかなか貴重な体験と言うか、普通の人から見たら不運に見えると思います。
特に、大不況期の倒産は、突然、職を失うと同時に、再就職も非常に難しいのです。
そりゃそうですね。大不況ですから。
ボクも何度も経験しましたよ。
募集が1名なのに応募が500人あった会社。
そこまで来ると、もう、スキルなんて関係ないんですよ。
だって、採用する側の担当者も、いちいち全部、詳細に目を通しませんから。
だから、500分の1になるのは、ほぼ、「運」ですね。
職を失うのも運。
職を得るのも運。
そんな日本で何十年も生きて来て、そうやって何度も倒産を経験し、嘆きの気持ちになったこともあります。
思えば、ボクは阪神大震災の被災者でもあり、人生、ホントに波乱が多いな、と。
そんな中で、ここまで生きて、明日は日本のほとんどの場所がクリスマスの風情。
毎日、毎日、いろんなニュースがある中で、昨日は、糸魚川市の大規模火災のニュースが目立ちました。
ボクは自分が今までにいろんなトラブルに巻き込まれながら、嘆いたこともありますが、住む場所を失ったことはありません。
阪神大震災で被災した時も、建物はしばらくは持ちこたえました。
だから、火災で、この寒さの中、住居を失った人たちがたくさん発生したことを思うと、自分は何と恵まれているのかと。
しかし、いつも思うんですが、マスコミが報じるニュースだけに目を奪われてはいけないんですね。
ここのところ、高齢者による交通事故が目立ちますが、それは、あくまでもマスコミがそのように報じているからであって、日本では年間に交通事故で4000人前後が亡くなっているわけです。
つまり、1日平均10人ほど。今日も10人、明日も10人。
そうです、実際にはマスコミ報道なんて、ほんの一部であって、実際には世の中ではもっと多くの悲惨な出来事が起こっています。
被害者
大震災や大規模火災になると、上記の記事のように、支援体制が始まります。
確かに、大規模な災害は大変ですが、実は、もっと大変なのは、小規模な事件などの被害者であることを知ってください。
例えば、病気のガン。
ガン患者は世の中に非常に多く、メジャーな病気であるため、支援するボランティアなどの組織がたくさんあります。
ガンと言う病気は命に関わる大変な病気ですが、世の中には同じガンで苦しむ人がたくさんいて、情報もたくさんあります。
語弊があるかもしれませんが「仲間」が非常に多い病気です。
しかし、世の中には、100万人に1人のような珍しい難病にかかって苦しんでいる人もいます。
そんな病気はマーケットが小さいため、製薬技術も医療技術も進みませんし、患者数も少ないため、いわゆる「仲間」が見つからないんですよね。
つまり、ガン患者より、はるかに孤独な闘病生活を強いられます。
それは、小さな事件でも同じです。
大規模火災なら、同時に被災者がたくさん発生、ニュースにもなるので、お互いに助け合うコミュニティができるんですが、例えば、1軒だけの火災で、その家族だけが住居を失っても、周りに被災者がいないため、その家族だけが苦しむことになります。
放火の被害者はそうやって大変な苦しみに遭います。
だから、ぜひ、ニュースで目立つ報道だけに意識を奪われるのではなく、世の中には自分より苦しんでいる人がいることを知っておいてください。
ボクも自分に言い聞かせています。
普通にクリスマスを迎えることが、どれだけ幸せなことか。
この少女が、もし日本に生まれていたなら、普通に幸せな人生を送っていたかもしれない。
なんて悲しい、この世界。
人間は、神と言う名の悪魔を生み出してしまったことを、ボクはクリスマスイヴを迎えて、しみじみ思ってしまいます。
最後に、ボクはこの記事の最後に載っている1999年の事故のニュースを当時から覚えています。
何の罪も無い小さな子たちが、飲酒運転のトラックに追突され燃え盛るクルマの中で火で焼かれ、
「あちゅい」
「わぁーん」
と言い残して亡くなったこと。
この衝撃は何年経ってもボクの頭から離れません。
どれだけ苦しかったか。
みなさんは、どんなクリスマスを過ごすのでしょうか。