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ロイヤル英文法(書籍版とiPhoneアプリ版の紹介)

英語学習者必携の文法書


ときどき、英語学習の書籍を読んでいると、文法なんて気にせずにどんどん話せばよい、という論調のモノがあります。文法という多くの人が敬遠する分野をあえて避けることで、この書籍はお気楽ですよというアピールになるので、どうしてもそういう風潮に走ってしまうんですが、じつは誤りです。
英語がきちんと話せる人は文法をきちんと身につけています。
例えばボクら日本人は、日本語の文法についてみっちりと勉強した記憶ってあまり無いと思います。
それでも、
「課長は昨日、家に帰らない。」
という文がおかしいことはすぐにわかります。
丁寧に分析すると、「昨日」という過去を表す副詞があるにもかかわらず、「帰らない」という動詞が現在型になっているからおかしいんですが、別に副詞とか動詞という言葉を知らなくても、普通の日本人がこの文をおかしいと思うのは、きちんと文法が身についているからです。
つまり、言葉をきちんと話せるようになるには正しい文法を身につけることは避けて通れません。
きのう、Twitterで、ボクと友達とでこんなやりとりがありました。ボクも彼も英語の学習中です。
友よ!誤りの事例として引用してすまぬ!むしろ見本として誇りに思ってくれ!
ボクが、
「Are you now still walking?」(君はまだウォーキングをしているの?)
と問いかけたことに対して、
「Yes! I finished walking なう。」
Twitterなので、「なう」はあえてひらがななのはご愛嬌として、この文を冷静に見てみましょう。
Yes! I finished walking now.
おそらく、「はい、今終わったよ。」
と言いたかったのでしょう。
まず、まだウォーキングをしているの?と聞いているので、Yesの場合、まだウォーキングをしていることになります。
終わったにもかかわらずYesと答えてしまっているのは、日本語の「はい」と英語の「yes」が同じ意味だという記憶が頭にあるからです。
しかし正確に言えば、日本語の「はい」は相手の言ったことを肯定する意味の言葉です。
「君はまだウォーキングをしているの?」
「はい、しています。」

「君は今、ウォーキングをしていないの?」
「はい、していません。」

とで、両方とも「はい」で答えていますが意味は逆ですよね。前者の「はい」はウォーキングをしていることを表し、後者の「はい」はウォーキングをしていないことを表しています。
では英語ではどうでしょうか。
「Are you now still walking?」(君はまだウォーキングをしているの?)
「Yes, I am.」(はい、しています。)

「Aren't you now walking?」(君は今、ウォーキングをしていないの?)
「No, I'm not.」(はい、していません)
いかがですか?
前者も後者も日本語では「はい」で答える文ですが、英語では前者はyes、後者はno、に変わっています。
つまり英語ではあくまでも質問の内容に関わらず、肯定文がyes、否定文がno、になるわけです。
単にyes=はい、no=いいえ、という暗記だけでは間違った直訳をしてしまいます。きちんとした文法を身につけておく必要があります。
友達の回答にはもう一つ文法的におかしな点があります。もう一度見てみましょう。
「Yes! I finished walking now.」
finishedはfinish(終わるという動詞)の過去形です。いっぽう、nowは「今」という現在を表す副詞です。
つまり最初に例として書いた課長の文と同じで時制が合っていません。
ではなぜ、こう書いてしまうのか。やはりここにも直訳という問題がはらんでいます。
「はい、今終わったよ。」
こう言いたいとしたら、
「はい」→yes
「今」→now
「終わったよ」(過去形)→finished(過去形)
とまさに一致しています。
でも日本人が「課長は昨日、家に帰らない。」という文を見たらすぐにおかしいと感じるのと同じく、英語圏の人が「Yes! I finished walking now.」という文を見たら、すぐにおかしいと感じます。
まさに直訳の弊害です。
大事なのは直訳ではなく、意訳なんです。
「終わったよ」言葉をよく考えてみてください。過去に終わったという意味ではなく、「終わったばかりだよ」という意味です。こういう場合は現在完了を使うわけですね。
例えば、「2時間前に終わった」という過去の「意味」を表すのであれば、
「finished two hours ago」
でいいわけです。
agoとかwhenなどは過去の一点を表すので過去形では使えますが現在完了では使えません。nowも厳密には一点をを表すので現在完了では使えません。
同じ「終わった」という日本語であっても、「過去に終わった」という意味もあれば、「終わったばかり」という意味もあるわけです。
なので、
「終わった」=過去形
という見た目で判断してはいけないわけです。あくまでも意味で考える必要があります。
「いま終わったよ」
という文は意味を正確に書くと、
「今ちょうど終わったところ」
という意味になります。よって、
「I've just finished.」
が正解となります。
こういうことも英語圏のネイティブの人はいちいち文法を考えて言いません。瞬時に出てきます。すでに文法が身についているからです。
日本人が、
「課長は昨日、家に帰らない。」
を瞬時におかしいと感じるのと同じことです。
文法をすっ飛ばして良いのではなく、文法を正確に身につけないと、そもそも意味の通じる会話も作文もできないということです。
ボクがこのブログでこれまでに紹介した、森沢洋介氏や市橋敬三氏も、スラスラと会話するための英文法の重要性を訴えています。
聞き流すだけで英語が話せるようになる教材とか、文法を軽視する教材が多数あります。
もちろん本当にそれで上達するなら楽でいいのでしょうが、実際は無理です。
聞き流すだけで英語が話せるようになる人はすでに正しい文法が身についている人です。文法が曖昧なまま聞き流していても、内容の理解すらできません。それはもはや英語を聞いているのではなく、単なる音を聞いているだけです。
英語の文法はボリュームとしてはそんなに多くはありません。なので、文法の問題集を1冊だけ買って覚えてしまえばほとんど足りてしまいます。

ロイヤル英文法


日本での英語の文法書としての代表的な位置づけにあるのが、
ロイヤル英文法
です。
800ページを超えるボリュームながら1800円という価格で買えます。別にページが多いからお得というわけではありませんが、手元に置いておく文法書としてオススメです。必要ある都度、参照すればいいと思います。
また専用の問題集も出ています。こちらはわずか130ページほどの薄い冊子です。
この問題集で文法をひと通りマスターできますので、不安な人はやってみてください。




ロイヤル英文法表紙

ロイヤル英文法側面



iPhone用のロイヤル英文法アプリも出ています。
紙の書籍版はページ数が多い分重いですが、こちらは気軽に持ち運べて便利です。


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