競争と機会の平等、結果の平等
生きるために競争しているのです。
競争があれば負けないように切磋琢磨し、改善につながります。
でも目的は、改善であって、競争では無いです。
改善のために競争を起こすのと、競争が目的になるのとでは全然違います。
競争が目的になれば、疲弊だけを生み、最終的に誰も幸せになれません。
小学校の運動会などで、平等が大切だからといって、みんなが同時にゴールインする教育をしているところがあったという話があります。
これがなぜ間違っているか。
それは、機会の平等と結果の平等を取り違えているからです。
例えば全員が同じ100メートル競走をするのは機会の平等。
そしてみんなが一生懸命走った結果、順位が異なるのは当たり前です。
それは別に構わないわけです。
もし生徒によって、スタートラインの位置が異なっていれば、それはおかしいですよね。
それは機会の不平等です。
大切なのは結果の平等を是正することではなく、機会の平等を是正することなのです。
同じ能力を持っているにも関わらず、ある人は優遇されてある人は虐待されてはいけないのです。
きちんと努力が報われ、きちんと能力が評価されるのが大切なのです。
たまたまお金持ちの過程に生まれた子どもが有利な競争を始めることができて、たまたま貧しい家庭に生まれた子どもがきちんとした教育を受けられないなんてことがあってはいけないのです。
みんなが同じスタートラインから公正な競争をすることができて(機会の平等)、そして努力した人は報われ、サボった人は報われない(結果の不平等)、それが健全な世の中です。
サボっていたのに、たまたま運が良かった人が報われるようでは、多くの人が不幸になります。