赤十字の社員と職員は異なる
前回の記事で、震災の義援金を日本赤十字社(日赤)ではなく直接被災地に持って行く、ということを書きましたので、関連記事です。
ボクは6月24日に日本赤十字社員になりました。
まず、誤解をしている人が非常に多いので、きちんと日赤の仕組みを書きます。
日赤も組織である以上、活動のための建物は必要ですし人件費もかかります。
中で働く人たちだって家族の生活を支える必要があるのは一般の会社と同じです。
なので、日赤に寄付をしても、全額が被災地に回らないんじゃないか、という疑問がわきます。
これが大きな誤解です。
日赤に渡した義援金は全額被災地に回っています。
ではどうやって日赤は活動資金をまかなっているのか?
冒頭にボクは日赤の社員になったと書きました。これがポイントです。
実は日赤で働く人たちは社員ではなく職員です。
そしてボクがなったのは職員ではなく社員です。
職員というのは一般の会社の従業員のことで、中で働く人たちのことです。
いっぽうの社員というのは日赤に対して継続的にお金を出す人のことです。
つまり支援者ですね。もちろん無償でボランティアです。
今回ボクがなったのは社員、つまり継続的支援者であり、ボランティアです。
日赤の活動に必要な建物や人件費や印刷代や交通費などの資金は、こういった社員が出しているわけです。
ですので、一般の人たちが日赤に対して拠出した寄付金は全額きちんと被災地に回ります。
次の図を見てもらえれば、わかりますかね。
今回の東日本大震災で日赤に寄せられた義援金も、直近のもの以外はすでに各自治体へすべて送られています。
ボクが今回、日赤の社員になったということは、日赤で働くことになったということではなく、日赤の活動のボランティア支援者となったということです。
日赤の社員には原則誰でもなれます。
継続的に資金支援するだけです。
手続きは日赤の各支部や市区町村の役所で行えます。
ボクは震災後によく思うんですが、恵まれないのは震災の被災者だけでは無いんですよね。
大きなニュースに目を奪われがちですが、震災被災者以外にも、震災が起こる前からたくさん苦しんでいる人はいます。
それらの存在を忘れてはいけません。
ボク自身が被災者だったからこそ、余計にそう思いますし、だからこそ臓器提供意思表示もしています。
みなさんが毎日ありがたく食事をできるのは、運良く戦争のない国に生まれ、運良く健康に生まれ、運良く働く環境に恵まれたからです。
多くの幸運の元に成り立っています(もちろんそれ以上に努力が必要です)。
そういう幸運を忘れ、自分の能力や才能のおかげだと思い上がっている人が多いことは残念なことです。
だから感謝の気持ちを持てないのでしょう。
たまたま運の良い人が幸せになり、たまたま運の悪い人が不幸になるのは、少しでも避けられればとボクは思います。
運の良い人は運の悪い人に分配することで公平に近づくと思います。
これを読んで何かを感じたあなた、それこそがステキな人間性です。
前にも書きましたよね。
悪いことをしない人が善人、ではありません。そんなのはただの人だし、そんな人はいくらでもいます。
良いことを行う人が善人です。
あなたは最近、良いことをしましたか?
自信を持って自分のことを善人だと思えますか?
この記事が、誰か一人にでも影響を与えられればいい。
ボクはそういう思いでブログを書いています。
こんなふうに、社員コードが発行されます。