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Kindleを扱う家電量販店と扱わない家電量販店

Amazon包囲網


日経新聞にこんな記事が。


アマゾン「キンドル」、ヤマダなど販売見送り 通販への顧客流出防ぐ


日経の会員では無くて読めない人のために説明しますね。
要するに、ヤマダ電機、エディオン、ヨドバシカメラの家電量販店大手3社は、Amazonが発売する電子書籍読書端末Kindleを店頭販売しない、ということです。
なんでかって言うと、ご存じのとおりAmazonは今や家電量販店の最大のライバルだからです。
Kindleが売れれば売れるほどAmazonの利用者が増えることになり、家電量販店はますますAmazonに顧客を奪われると判断したと言うことです。
Kindle自体は電子書籍の端末ですが、利用するためにはAmazonのアカウントが必要になる。
すると電子書籍だけでは無く、Amazonの他の商品(家電など)も買えるようになる。
だから、ライバルの商品は扱わない、と。
最近は、商品の実物を家電量販店で見て、注文はAmazonで行う、という人も多いらしいですし、ボクもそういう事があります。
それは別に家電量販店をいじめているわけでは無く、消費者としてそのほうがメリットがあるからです。
家電量販店よりもAmazonのほうが価格が安いことが多いですし、もし家電量販店で買ってしまうと、自分が商品を自宅まで持って帰る必要があります。
持って帰る途中で何らかの事故で商品が壊れても自己責任ですが、Amazonなら自宅まで配達してくれるので、持ち帰りリスクを消費者が負うことはありません。
送料が無料の商品も多いです。
家電量販店がAmazonに勝つためには、こういった消費者にとってのメリットでAmazonを上回る必要があります。
さて、皆さん。
自分が家電量販店の経営者になったつもりで考えてください。
自社の店舗でKindleを取り扱わない、つまり、この3社と同じく、ライバル社の商品販売の手助けはやらない道を選びますか?
それとも、自社の店舗でKindleを取り扱う。つまり、ヒットしそうなKindleを販売することで、Kindleの売上による自社の収益を増やそうとしますか?


正解は誰にもわからないんですけどね。
ボクがひとつだけ思ったのは、家電量販店でKindleを扱わなくても、Kindleはかなり売れるだろうって事。
電子書籍を読もうって人は、それなりにネットリテラシーがあって、ネットショッピングにも抵抗が少ない人たちなので、家電量販店での取扱に関係なく売れていくと思うんですよね。
なので、どのみち今後もさらにAmazonが家電量販店の脅威になるのは避けられないんですよ。
そんなAmazon化の流れの中で、Amazonと対峙し続けられる時間は限られるのかな、と。
残念ですが、日本のマーケットは縮小していきます。
昔は商店街でもお店同士がライバルだったりしたんですが、今は商店街自体がさびれているので、お店同士が連携してお客さんを呼び込もうという施策が目立ちます。
ご存じのとおり家電量販店の経営はおおむね苦しく、どんどん再編が進んでいます。
今後は競争よりも連携が重視される時代に入っていくと思うんですけどね。
この3社と対照的なのがビックカメラ。
店舗でKindleを取り扱うばかりでは無く、すでにAmazon内にネットショップを出していたりします。
果たして勝つのはヤマダかビックか。
経営者、従業員は大変だと思います。


ビックカメラ@Amazon.co.jp


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