願望のある人生
人は人生で様々な願望を持ちます。
しかし叶うのは一部だけ。
特にハードルが高い願望ほど叶う可能性は小さくなります。
みなさんはどうですか?
自分の願望を叶えていますか?
例えば、
- 好きな仕事に就いたとか。
- 欲しいモノを買ったとか。
- 好きな人と恋人になれたとか。
欲しいクルマを手に入れた
ボクの人生最大の願望は22歳のときに叶いました。
社会人1年目です。
それは、いすゞと言う自動車メーカーのピアッツァと言うクルマを手に入れたことです。
ピアッツァは1981年に登場した古いクルマで、ボクが社会人になった頃はとっくに販売が終了していました。
なので中古車しか存在しません。
いすゞと言う、当時からマイナーな自動車メーカーのクルマなので、持っている人も少なく、当然、中古車でもなかなか見つかりませんでした。
しかもボクはオートマチックでは無くマニュアル車が欲しかったのです。
しばらく探し続けて、ようやく10年落ちのピアッツァのマニュアル車を見つけました。
何と価格は100万円超。
10年落ちのマイナーな中古車のマニュアル車が100万円を超えるなんて高額すぎます。
しかも社会人1年生。
しかしボクは迷わず買ったんですねえ。
ちなみにピアッツァはこんなクルマなのでテキトーに見てくださいね。
ボクが手に入れたのは2代目(丸いヘッドランプ)では無く初代の角目です。
ジウジアーロと言う世界的デザイナーがデザインした超絶カッコいいスタイルが特徴です。
現在でも十分通用しますし、むしろ現在走っていても一番カッコいいと思いますよ。
まあとにかく変なクルマでした。
コックピットはハンドルの回りに各種スイッチ類が配置され、ハンドルから手を離さずに操作できる宇宙船のコックピットのようなデザイン。
ウインカーレバーは普通のクルマはスティック状ですが、ピアッツァのウインカーレバーは板状です。
フロントガラスのワイパーはこれまた珍しく、真ん中に1本。なので非常に長いんですね。ウォッシャー液はワイパーから噴射されます。なので、ウォッシャー液を出しながらワイパーを動かすと、液が左右に乱れ飛びます。
ボンネットのフタも珍しいです。
ほとんどのクルマは前方が開きますよね。フロントガラス側がヒンジです。
しかしピアッツアは前方がヒンジで、フロントガラス側から前に開くのです。
見た目は超カッコいいですが作業はしにくいですね。
シートはレーサーあこがれのレカロシートでした。
超高級シートなんですが、角度調節はダイヤル式で、手でキュッキュと少しずつ回して調節していくんですよ。
だから助手席に恋人を乗せていきなりシートを倒すなんてことは不可能です。
タイヤのアルミホイールはBBS、ハンドルはmomoでした。
とにかくスポーツカーにおなじみの豪華装備満載のクルマでした。
100万円で買った社会人1年生。当然ながらローン生活です。
しかし1年後、ボクは新登場したホンダCR-Vと言う四輪駆動車を衝動買いしてしまったのです。約250万円でした。
何と、社会人2年目にしてダブルローン生活。
さすがに1台目のピアッツアは手放すことになりました。
たまたま、先輩が買い取ってくれると言うんですが、買い取り価格は5万円。
100万円のローンで買って5万円で売却。
いやあ、2年目のボクの生活は大変でしたよ。
そもそも四輪駆動車なんて遊びクルマなので、テントやら釣り竿やらスノーボードやら買いまくりで出費王でした。
その上、先輩に売ったピアッツァが1週間で故障し、先輩に5万円返金するはめに。
結局、ピアッツァは解体業者に引き取られていきました。シフトレバーのみ記念に残しましたよ。
こうやってボクは100万円で1年間、ピアッツァと言う人生の願望を手に入れたわけです。
それ以降は借金まみれの銀行員として生きていくことになりましたよ。