電器と機械
ボクは経済学部卒なので一般的に言う文系ですが、物理も数学も大好きであり、文系理系の分離と言う考え方そのものも無意味だと思っています。
全部できるようになればいいし、それが面白いと思います。
それはさておき、電器と機械。
あるいは、電機と機械でも良いです。
ドライブバイワイヤー
電器とは電気のチカラで動く装置。
機械とは、物理的なチカラで動く装置。
電気も物理的なチカラと言ってしまえばそれまでなんですが、要は、押したり引いたりしたときに発生するチカラで動くのが機械だと思ってください。
一般の人にとっては、どっちも同じかも知れません。
でも、その違いと言うか概念を知ると面白いんです。
例えば、運動会の綱引き。
人間のチカラで引っ張って綱が動けば、それは人間は綱引き装置と言う機械の一部です。
物理的に引くチカラを発生させて、ダイレクトに綱を移動させているわけですね。
もし、人間が「引く」と書かれたボタンを軽く押したら電気が流れてモーターが動き綱が引かれていく装置だとすれば、それが電器ですね。
つまり、人間の物理的なチカラをダイレクトに使っていないわけです。
最近、ドライブバイワイヤーと言う言葉が普及し始めました。
クルマを走らせるのに、昔は、アクセルペダルを踏めば、ダイレクトにガソリンの燃焼量が調節されて速度が決まりました。
つまり、人間が踏む強さ自体がクルマを動かしていたわけです。
しかし、ドライブバイワイヤーであれば、アクセルペダルは、先ほどの綱引きボタンと同じです。
単に人間の踏むチカラをセンサーで計測するだけ。
それを電気信号として伝え、それによって、モーターの出力を調節して速度を変えるわけです。
ちょっとわかりにくいですよね。
昔は一般的だったハンドブレーキを思い出してください。
あれって、人間が強く引けば強くブレーキが掛かるのです。
人間のチカラがダイレクトに機械に作用しているからです。
ところが最近のクルマのパーキングブレーキはボタン式であるモノが多いですね。
人間がボタンを押す強さは関係ありません。
ボタンさえ押せば、ボタンを押したと言う信号が電気で流れるのです。
そしてモーターが作動してブレーキが掛かります。
人間の腕力は関係ありません。
人間の行動はトリガーに過ぎないのです。
これがドライブバイワイヤー。
つまり、電器。
規模が大きいので電機と呼ぶ方が適切かも知れませんが。
機械的に動くのでは無く、電力で動くのです。
今回の概念。
理解できたでしょうか?