みんなで決める
日本でも一部の会社で改善が進んでいて、会議のムダに気付いている職場も多いと思います。
それでも、まだまだ多くの会社で多くの人たちが会議に時間を割いています。
会議の目的は、まさに、
みんなで決める
コトです。
みんなで決めるコトによるメリット、デメリットは何でしょうか。
1人で決める
みんなで決めるコトのメリットとして、責任の分散があります。
1人で決めてしまうと、それが失敗したときに、責任がその人に行ってしまう。
それだと負荷が重すぎるので、誰も意見を出さない。
だから、みんなで決める。
みんなで決めたんだから、失敗しても責任は分散。
みんなで決めれば、情報が共有できるメリットもあります。
では、デメリットは何か。
これもいくつか考えられますが、端的に言えば、誰も賛同しない案が進んでしまうコトだと思います。
例えば、5人が案を出したとします。
- A案
- B案
- C案
- D案
- E案
この中でどれにするか。
喧々諤々と会議が行われますが、得てして起こりがちなのが妥協。
A案に全面的に賛成はできないので、B案の一部も取り入れよう、C案の一部も取り入れよう。
そんな感じで、みんながそれなりに満足する案ができあがります。
F案と言うヤツです。
そうやってF案で進んでいく。
まあ、それで良いと思うかも知れませんが、各人が良いと思って出した、A案からE案のどれとも違う案なのです。
つまり、5人の誰もが最善と思う案とは異なる案がF案なのです。
誰もが望まない案が進む。
ある意味、怖いコトです。
歴史を見れば、名だたる企業の創業者たちは、その強い意志で会社を大きくしました。
合議をしていては、それが阻害される可能性があります。
もちろん、法的に合議制を行うべきケースはあります。
でも、重要な局面の判断で合議制に頼っていては、優秀なアイデアが消えてしまう可能性があります。
合議はあくまでも手段です。
合議するコトを目的化してしまうと、会議に時間が取られます。
大切なのは、案の中身。
中身が良ければ、場合によっては合議を捨てる。
その選択も必要だと思います。