借金
世の中には、借金は悪のイメージがあります。
ボクはそうは思わないんですが、それはファイナンスを理解しているからです。
世の中の企業の大半は借金(負債)を抱えています。
日本一、負債額が大きいのは自動車のトヨタです。
借金が悪なのでは無く、借金が大きいから、大きく稼ぐコトができるわけです。
これを財務レバレッジと言います。
借金は単なる手段に過ぎないので、そこに善も悪も無いのです。
冷静な分析をせずに、単にイメージだけで善や悪を語る人が多すぎると思います。
命を買う
ボクはたびたび言っていますが、人生で一番大切なモノのひとつが時間です。
なぜなら時間とは、人生の長さそのものだからです。
人生が80年だとしたら、それは、80年間と言う限られた時間を持っているのと同じ意味です。
人によって、何歳まで生きるかはわかりませんが、いずれにせよ、その人の人生の長さが、その人が持つ時間の長さなのです。
おカネを借りると言うコトは、時間つまり人生を有意義に使うひとつの手段です。
わかりやすいのは住宅ローンや自動車ローンです。
例えば、30歳の人が30年ローンを組んで家を買うとしましょう。
その人は、30歳からマイホームに住めます。
もし、借金は悪だと言って、借金をせずに、30年間コツコツとおカネを貯めて、60歳になってついにマイホームを手に入れたとしたら、どうでしょうか?
60歳でようやくマイホームを手に入れるコトが悪いとは言いませんが、ローンと言う道具を使えば、30年も早くマイホームに住めるのです。
つまり、借金と言う道具を活用して、30年間と言う時間を買うわけです。
借金が悪だと思い込むばかりに、多くのコトが実現できなかったり、高齢になってから実現するのって、もったいなくないですか?
貴重な限られた長さの人生。
どんな道具でも正しく使えば役立ちますし、悪く使えば害になります。
包丁もそう。
自動車もそう。
電話もそう。
善か悪かは存在で決まるのでは無く、人間の使い方によるのです。
借金をうまく活用すれば、トヨタのように大きく稼いで、多くの人に貢献できますし、住宅ローンのように、人生の二度と戻らない貴重な時間を有意義に過ごすコトもできます。
イメージに惑わされて物事を決めつけず、その本質を理解して、正しく使う、あるいは使わない判断ができる人が増えるコトを祈ります。