収入と資産
おカネ持ちって何でしょうか。
年収が高い人なのか。
貯金が多い人なのか。
実は年収が高くてもおカネ持ちじゃない人って意外と多いんですよね。
なぜか。
それは、おカネを使ってしまうからです。
ボーナスが出たからあれを買おう!
そう言うタイプ。
年収が上がれば、それだけぜいたくな暮らしになってしまう人です。
年収が低いうちはクルマも買えなかったのに、年収が上がるとクルマを買い、さらに高年収になると、高級車に乗り換える。
これが何を意味するかわかりますか?
そうです。
プラスマイナスが全然変わらないってことです。
例えば、
年収300万円の人が何とか支出を280万円で済ませば20万円の貯金ができます。
じゃあその人が年収500万円に上がったら。暮らしがぜいたくになって支出が480万円に増えます。
結果、貯金は20万円。同じですね。
さらに年収が1000万円に上がったら。もっとぜいたくになって支出が980万円になって、貯金は20万円。やはり同じです。
つまり、年収が上がるのに合わせて、高い家に移り住んで、高いクルマを買い、高い時計を買う。
そう言う人が非常に多くて、全然おカネ持ちになれないんですね。
そんなタイプの人は、ずっと稼ぎ続ける必要があります。
だって、年収1000万円で支出が980万円の人がもし失業したら、1年も生活できませんよね。
蓄えが無いから、翌年以降の生活のために、ずっと稼ぎ続ける必要があるわけです。
もし、年収500万円になった人が、年収300万円のときと同じように支出を280万円で済ませば、220万円貯めることができます。
もし、年収1000万円になった人が、年収300万円のときと同じように支出を280万円で済ませば、720万円貯めることができます。
すると、失業しても、2年から3年は生活できますよね。
これがおカネ持ちとそうで無い人との違い。
年収がどれだけ多いかよりも、どれだけ資産を持っているかが効いてきます。
税金を考える
おカネ持ちになる人はそのための考え方を持っているんですが、そのうちのひとつである税金について考えます。
株とか投資信託をやる人ならわかると思いますが、配当があるタイプと無いタイプがあります。
企業でも、毎期のように配当する企業もあれば配当をしない企業もあります。
投資信託でも毎月分配金があるタイプと無いタイプがあります。
で、人気があるのは配当がある企業であり、分配金がある投資信託です。
なぜか?そりゃそうです。おカネがもらえるかもらえないかで言えば、もらえる方が嬉からです。
そして、それが一般の多くの人が陥りやすい考え方なんです。
おカネ持ちになる人はそうは考えません。
なぜなら、配当や分配金には課税されるからです。
毎月分配金があると言うことは、毎月課税されると言うことです。
投資信託で、もし分配されずに、そのおカネを引き続きその投資信託内で運用に使われればどうなるか。
それがこちらの図です。Excelでサクッと作ってみました。
少し字が小さくてスミマセン。
元本は100万円です。
運用利率は10%。税率は20%です。
一番上は毎年分配されるタイプ。100万円の元本なので10万円が分配されるんですが20%課税なので手取りは8万円です。
それを10年間運用すれば、総額で80万円の手取りになりますね。右端の水色の欄です。
2番目は分配が無くて1年複利で運用するタイプ。10%の利率と20%の課税は同じです。
10年後に1,593,742円が分配されるんですが、ここで初めて課税されます。
その結果、手取りは1,274,994円。
3番目は分配が無くて半年複利で運用するタイプ。
10年後に1,653,298円が分配されるんですが、やはりここで課税されて1,322,638円が手取りです。
- 毎年分配型の手取り = 80万円
- 分配無しで1年複利型の手取り = 1,274,994円
- 分配無しで半年複利型の手取り =1,322,638円
いかがですか。
10年間運用すると、こんなにも手取りが変わるんです。
税金の繰り延べ効果と複利効果のおかげです。
目先だけを見れば、毎回分配される方が嬉しい気がしますが、トータルで見れば、かなり不利なんですよね。
多くの人は、食べログのような評価サイトとかテレビの報道を気にします。
つまり、ネットやテレビで人気があるモノに飛びつくんですよね。
でもそれってホントにオトクなんでしょうか。
世の中には庶民が大多数でおカネ持ちは一部だけです。
大多数のやることを真似ていては大多数の人と同じにしかなれません。
ネットやテレビで人気があるモノに飛びつくと言うことは、すなわち、大多数の人と同じことをすることに他なりません。
しかも遅れて飛びつくことになります。
もしあなたがおカネ持ちになりたい願望があるなら、その考え方は捨てることです。
大多数がやっていることでは無く、少数の人たちの考え方を参考にすることです。