税金の役割
政府は国民から税金を徴収します。
政府の役割は色々ありますが、再分配を原則とします。
つまり、富める人から貧しい人へ、富を移転するわけです。
そうするコトで、貧困層が生活に行き詰まるコトを阻止するわけです。
国民が生存する権利は憲法に規定されているので、政府は、絶対にそれを実行しなければならないのです。
貧しい人から高い税金をとってしまうと、その権利を阻害するコトになるので、累進課税、つまり、貧しい人の税率は低く、富める人の税率は高くなっています。
当然ですが、高所得者は、
自分の努力で稼いでも稼いでも税金で持って行かれる
と不満を口にします。
現在地への道は自分の実力だけでは無い
不満を言いたい気持ちはわかりますが、いまの自分があるのは、自分の努力だけではありません。
運の要素がかなり強いのです。
例えば、物心つく前の小さな子供がベランダから転落死するようなニュースをたまに見ます。
これって、その子に罪はありません。
たまたま、そんな環境に生まれてしまった運の悪さです。
逆に言えば、そうならずに生き残った人は運が良いのです。
たまたま通り魔に刺されて亡くなる人もいます。
逆に言えば、そうならずに生き残った人は運が良いのです。
紛争のある国に生まれる人がいます。
逆に言えば、平和な日本に生まれた人は運が良いのです。
生まれつき障害を持っているため、歩けなかったり、意思表示を自由にできない人がいます。
逆に言えば、自由に自分の意思で活動できる人は運が良いのです。
交通ルールを無視したクルマに惹かれるなど交通事故に巻き込まれて命を落とす。
逆に言えば、そうならずに生き残った人は運が良いのです。
他にもたくさんの事例がありますが、ボクにもたくさん当てはまりますし、これを読んでいる人にも当てはまるコトが多いでしょう。
つまり、多くの人は自分の実力だけでは無く、運に生かされているのです。
だから、幸運によって稼いだ分は、もらいすぎだし、不運によって貧困になった人は、足りなさすぎなのです。
それを、政府は、再分配しているわけです。
実際に考えてみてください。
例えば、
年収300万円で手取りが250万円の人。
年収3000万円で手取りが1500万円。
確かに後者の税率は高いです。
たくさん税金を持って行かれています。
でも、手取りも、前者に比べて非常に高いですよね。
持って行かれた税金は、幸運で得たおカネの分。
残った手取りは自分の努力で稼いだ分。
たくさん税金を持って行かれても、きちんと手取りも多くなっていますよね。
税制は原則としてこのようになっています。
これからも、努力と運によってたくさん稼いで、たくさんの税金を払い、たくさんの手取りを取りましょう。