ギャンブル
株はギャンブルだと言う人がいます。
ギャンブルだから、株をやらない。
ギャンブルだけれど、株をやる。
ギャンブルの要素があるかどうかと言えば、もちろんあります。
ギャンブルとは、賭け事と言う意味です。
値上がりして儲かるか、値下がりして損するか。
その面では賭け事ですね、確かに。
しかし、ギャンブルかどうかで言えば、世の中なんてほとんどギャンブルです。
道を歩けば、交通事故に遭うかも知れない。
食べ物を食べれば食中毒に当たるかも知れない。
いつどこで何が起こるかなんて、誰にもわからず、そして誰にでも可能性があります。
ギャンブルと言う要素がキライで避けたいのなら、生きることをやめるしか無いんですね。
でも、そんな人はあまりいません。
なぜか。
それは、ギャンブルであっても、それを打ち消すほどのメリットがあるからです。
好きなミュージシャンのライブに出掛ける途中で交通事故に遭って命を失うかも知れない。
でも行く。
それは、行かなければ好きなミュージシャンに会えないから。
ギャンブルは、物事の一面に過ぎず、実際にはそれ以外の要素の影響が大きいんですね。
だから人は生きます。
有限責任
ボクには貯金はほとんど無く、資産の大半を株など投資に回しています。
そんな危険なギャンブルになぜ投じるのか。
株主は会社で一番エラいのです。
日本で一番大きな会社であるトヨタ。
そのトヨタの社長も、トヨタの株主には頭が上がりません。
株式会社は多くが、所有と経営が分離されています。
株主は会社の所有者。
社長は会社の経営者。
話をわかりやすくするために別の例えをします。
Aさんが自動車を持っています。
Bさんは自動車を持っていませんし、自動車を買うおカネも持っていませんが、タクシーの運転手をして稼ぎたいとします。
すると、AさんはBさんに自分の自動車を使わせてあげるんです。
BさんはAさんのおかげでタクシーの運転手をすることができ、稼ぐことができます。
その代わり、儲けのうちのある程度をAさんにお礼として払います。
BさんはAさんのおかげで稼ぐことができるので、Aさんには頭が上がりません。
Aさんも、Bさんにクルマを使わせてあげたとしても、元が取れるくらいお礼をもらえれば、儲けものですね。
これが株式会社の株主と社長の関係です。
Aさんは株主で、Bさんは社長です。
BさんはAさんのおかげで稼がせてもらっています。
ただし、タクシー運転手として成功するとは限りません。
全然儲からないかも知れません。
タクシー事業の失敗ですね。
その場合、Bさんは路頭に迷います。
株式会社が倒産した場合に、社長が失業すると言うことです。
ではAさんは。
クルマを使わせてあげたので、クルマは劣化します。しかも儲けも無いので、お礼ももらえません。
Aさんも単なる損。
株式会社の株を買った株主と同じ立場です。
しかし、よく考えれば、Aさんはクルマの劣化だけで済みます。
200万円のクルマなら、仮に全損だとしても200万円の損失で済みます。
300万円も400万円も損するわけではありません。
株も同じ。
株を買った会社が倒産しても、株主は、買った株の金額だけ損するだけです。
もし、銀行から借り入れをして自分で事業を始めて失敗したら、借金が残ります。
借金がゼロになるまで返し続けなければなりません。
しかし株は買った金額を失うだけ。
それ以上の損失は出ませんし、借金を背負うこともありません。
こう言う仕組みを有限責任と言います。
株式会社の株主は有限責任です。
マイナスにはならないわけです。
最悪でもゼロ。
一方で、株を買った会社が業績が良い場合、上限はありません。
もしかしたら株価が10倍20倍になるかも知れません。
悪くてもゼロ。
良ければ上限無し。
これって、リスクが先読みできるってことですよね。
100万円で株を買って200万円損することは絶対に無いわけですから。
責任は有限。
でも、儲けの可能性は無限。
プラスマイナスで考えれば、実はリスクは小さいんですね。
もちろん実際には、単に勘で株を買っているわけではありません。
いろんな指標を参考にしますが。
投資を考えている人の背中を押せるかなと思って書いてみました。